開催中の党大会で3期目の続投が確実視される習近平国家主席は「貧困撲滅」や「国防や軍隊の現代化」、「戦狼外交」、「香港統治」、「台湾独立分子への弾圧」、そして国民の大きな不満でもある「ゼロコロナ政策」をすべて「大きな成果」と評しています。なぜ明らかに失敗したいくつもの政策を「偉大なる業績」と呼ぶのか。習氏の演説に込められた思惑や彼が推進する「中国式現代化」、そして党大会後の中国がどこに向かうのかといった話題についてお話ししたいと思います。

そうです。この件からも、共産党の人の頭脳には実に特殊な思考があることがわかります。ですから、中共と習氏の考えやその真の狙いを分析する際には、彼らの思考回路に沿って考えなければなりません。今期党大会での演説の中で、習氏は「安全」という言葉を実に73回も言及していました。前大会では55回でした。また前大会で70回も言及した「改革」に関しては、今大会では、たったの16回でした。現在、習氏の続投は確実です。それなのに、なぜ彼は73回も「安全」について言及するのでしょうか？私の理解はこうです。

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