【大紀元日本6月22日】米国の年度教育統計報告によると、大学教育における生物学や商業分野など、これまで男子が多く占めてきた領域において、現在では女子が半分以上を占めていることが分かった。また、法律、医学など難解な学問においても、女子は男子に追いついているという。
過去25年間、米国では女子の教育を受ける比率が大幅に増大した。しかし、女子は男子と同様の職務に就いても、給料は男子より低いという傾向があった。また、大学の管理職に占める女子の数は、男子より遥かに少なかったという。
「教育現況報告」は、米議会の主導でまとめた年度報告で、各項目について統計的な報告を行っている。報告の内容は、学生の経歴から学校の環境、学齢から大学教育の各方面まで広範囲にわたっている。
今月1日に公布された379ページに及ぶ「教育現況報告」の連邦統計数字によると、大学生の性別差異が多くの面で顕著になってきたことが判明、女子が躍進し、男子が停滞している。
ビジネス、生物科学、社会科学および歴史等の学問において、学士を取得した学生のうち半分以上が女子であり、教育および心理学等の伝統的な領域においても、女子が優勢であることを示した。また、大学でもっとも人気の高い商業学科においては、学士取得者の半分以上が女子であるという。1980年では、女子は全人数の三分の一を占めるに過ぎなかった。
また、法律、医学および光学等の専門分野において、女子は入学者の約半分を占めているが、彼らの両親の代では22%だったという。さらに、数学、物理学および農業関係の専攻において、女子の大学・大学院の学生数は、男子に追いつこうとしているという。
現在、女子の大学進学の伸び率は男子の2倍であり、大学就学中の女学生数は男子より200万人強多く、その差は更に拡大し続けている。
専門家らは、米国の人口は30年前と同様に女子が51%であることを示したが、法律・文化の障害が減少したため、女子により多くの就学の機会を与えたと分析した。
「女子政策研究機構(Institute of Women’s Policy Research)」の統計によると、正規雇用における女子の給与は男子の76%にしかすぎず、大学教授職においても、女子の占有率が低く、特に物理学、機械工学および数学等の領域において顕著であった。
一方、専門的学問の学位を取得する男子学生の数は下降気味であるという。専門家らは、男子は、女子よりも大学課程を終える緊迫感がないからだと分析している。高校で挫折し、大学進学を断念する男子学生が増えていることや、男子は大学の学位がなくても、比較的高給な職を見つけやすく、短期アルバイトなどに就くから、などの理由を挙げた。
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