「ベルリンの壁」から「長城の壁」へ 中国のネットユーザー、独Twitterを占領

【大紀元日本11月3日】「中国の“長城の壁”(グレート・ファイアー・ウォール)(※)をみんなの手で倒そう!」

ドイツ人が設立したTwitterベルリンの壁」(berlintwitterwall.com)に、中国語で書かれたこのような書き込みが殺到し、中国で同サイトの閲覧ができなくなる騒ぎが最近あった。ベルリンの壁が崩壊した当時の思い出をチャットするのが目的だった同サイトは、政府のネット閉鎖に不満を持つ中国のネットユーザーの書き込みで埋め尽くされる形となった。

ベルリンの壁崩壊20周年記念(11月9日)を控えて設立された同サイトは、「我々の世界をよくするために、更にどの壁を崩壊したらよいか語り合おう」というのがテーマ。「#fotw」というハッシュタグをつけて投稿すると、そのつぶやきが「ベルリンの壁」に流されて世界中に発信されるというサービス。

同サイトは、中国に伝えられるとたちまち大人気となった。同サイトに入ると、八割以上が中国語で書かれた投稿で、「私の望みは、一日も早く、この“万里の長城の壁”(グレート・ファイアー・ウォール)が崩壊すること」、「この壁を、おれが倒す」など、「中国のネットの壁」に対する不満の声が集中している。

同サイトのコーディネーター、カーステン・ヘイン氏(Carsten Hein)は、AFPの取材に、3300件の書き込みのうち、1500件は中国語で、主に中国のネット封鎖を不満とする書き込みが目立つと話した。

ヘイン氏は独メディアの取材に、中国のネットユーザーたちの活躍ぶりに驚きながらも、「中国民衆の抗議活動が行える場所になったことを嬉しく思う」と語った。

ある中国のネットユーザーは次のような書き込みを残している。「急いで“ベルリンの壁”ネットにアクセスしないと、GFW(グレート・ファイアー・ウォール)によって壁の向こう側に隔てられてしまう」

事実、同サイトを管理するBerlin GmbH社によると、先月26日夜からすでに、中国から「ベルリンの壁」へのアクセスが中国当局によって遮断されているという。

(※)中国政府がインターネット検閲のために使用するサイト閲覧制限ソフト

(翻訳編集・小林)

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