【漢方の世界】 白内障への対処法

【大紀元日本6月2日】多くの人を悩ます白内障。白内障とは目の中のレンズ(水晶体)が何らかの原因でにごった状態で、物がぼやけて見えてしまう。最悪の場合は失明することもある。ある研究によれば、白内障は蛋白質の変性が原因であり、薬や注射で治すことができないため、現在の西洋医学では一般に外科手術を行う。濁った水晶体を除き、代わりのレンズを入れるという治療法だ。

一方、白内障に対する漢方の見方はこれと違い、実に様々だ。例えば、「腎や肝の問題」「脾虚」「気滞血瘀(気血の流れに滞りが生じる)」などがあり、そのうち主な原因は二つ挙げられる。一つは肝や腎の陽気または陰液の不足で、もう一つは気滞血瘀(きたいけつお)だ。

多岐にわたる療法と膨大な体系を持つ漢方だが、その治療法はいたってシンプル。それは、病の源を探り当て、それを改善するという方法だ。白内障の場合には、不足している腎や肝の陽気または陰液を補ったり、滞った気血の流れをスムーズにしたりして治療する。

療法の例として、目につながる経絡(膀胱経、腎経、胆経、三焦経など)に鍼灸を行ったり(経絡を使った治療法を「循経取穴」という)、ツボから血を出して(瀉血:しゃけつ)、よどんだ血を取り除いたりする。目のトラブルに有効なツボは「耳尖(じせん)」「太陽」「攅竹(さんちく)」などがある。

目の周りのツボは、魚腰(ぎょよう)、攅竹(さんちく)、絲竹空(しちくくう)、承泣(しょうきゅう)、瞳子髎(どうしりょう)などたくさんある。日頃からこれらのツボをこまめに押して、病気が起こる前からきちんとケアすることが望ましい。「予防は治療に勝る」である。

※詳しくは新唐人テレビ局の『漢方の世界』でご覧下さい。

(編集・河合)