末期がん患者が残した 「なぜ?」

【大紀元日本7月8日】『論語・泰伯』の中で「死ぬ前の鳥は、鳴き声が悲しくなる。死ぬ前の人は、言葉が優しくなる」と言われるように、人間が死を前にして語る言葉は本心からの、そして善意の言葉が多いものです。

末期のがん患者が残した言葉。それは国によって多少の違いはあるものの、共通する部分がとても多いと言われています。死を目前にした人が残した本心からの言葉は、生きている人にとっても参考になる部分が少なくありません。ここにその一部をご紹介します。

中国の末期がん患者の言葉

1、健康な時、なぜそんなに一生懸命頑張っていたのか。なぜ命をもっと大切にしなかったのか。

2、なぜいつも急いでいたのか。なぜ何でも欲しがり、何でも完璧にやりたがったのか。

3、なぜタバコや酒をやめることを決心しなかったのか(男性に多い)。

4、なぜ自分の感情を制御できなかったのか。なぜあれこれと心配したのか(女性に多い)。

5、なぜもっと早く病気(肝がん、胃炎、乳腺症など)を治療しなかったのか。

米国の末期がん患者の言葉

アメリカで長年、ターミナルケアを担当していた看護師がまとめたものである。

1、勇気を持って、自分が本当に好む生活をすれば良かった。

2、それほど仕事に専念しなければ良かった。子供の成長を楽しむことも、妻(夫)ともっと多くの時間を一緒に過ごすこともできなかった。

3、生活のリズムを抑えて多くの余暇時間を作り、もっと自分の身体に気を遣えば良かった。

4、なぜ自分の気持ちを抑え、長い間言いたいことも言えなかったのか。

5、なぜもっと楽しく生活しなかったのか。いつも自分の本当の気持ちを隠して、他人の前で無理に笑っていた。

豪州の末期がん患者の言葉

オーストラリアで長年、ターミナルケアを担当していた看護師がまとめたものである。

1、他人の期待に応えるばかりでなく、勇気を持って自分が好きなように生きればよかった。

2、そんなに仕事に打ち込まなければ良かった。

3、時々立ち止まって、休暇や旅行を取り入れればよかった。

4、もっと子供や家族とともに過ごす時間を増やして、生活を楽しめばよかった。

5、もっと楽しく、幸せに生活すれば良かった。

日本の末期がん患者の言葉

日本の医療関係者がまとめた。

1、なぜ私は殆どの時間を仕事に費やしたのか。

2、なぜ自分がやりたいことをやらなかったのか。

3、なぜいつも忙しく過ごし、自分の健康に気を配ることができなかったのか。

4、なぜ当初の夢を追いかけなかったのか。

5、なぜ自分の本当の気持ちをはっきり言えなかったのか。

国や文化の違いによって思い残すことは多少異なりますが、共通する部分も少なくありません。特に、仕事ばかりに気を取られてゆっくり生活を楽しむことができなかったことや、やりたいことがやれなかったことに悔いを残す人が多いようです。生きている我々はもう一度、自身の人生目的を考えてみる必要があるかもしれません。

(翻訳編集・恵明)