アナスタシア・リン

「動揺しない」女優、ミス・カナダ出演の映画 来年公開

中国で開催された2015「ミス・ワールド」決勝大会で、入国を拒否され参加できなかった唯一の参加者として、国際的に注目を集めたカナダ代表アナスタシア・リンさん。15日、トロントの記者クラブ会場で、リンさんが出演する2016年公開予定の映画『Bleeding Edge(仮題・最前線)』が関係者向けに上映された。

映画は実話に基づいて制作されたサスペンス映画。リンさんは、信仰のため迫害される女性を演じた。中国で実際に行われているネット封鎖や監視、臓器売買など、中国当局が情報規制する社会や政治問題に触れている。映画は2016年、カナダで公開予定。

映画は、ミス・ワールド2015年大会カナダ代表リンさんを後援するイベントのなかで上映された。

リンさんは役作りのために、中国の刑務所や労働キャンプに収監された経験を持つ人物に取材し、演技を通じて被害者の恐怖を痛感したという。また、「恐怖に立ち向かう勇気を持つ」ことも学んだと述べた。

リンさんは中国系カナダ人の25歳。13歳でカナダへ移住。トロント大学在籍中から、中国の人権問題に関わる多くの映画やドラマに出演してきた。ミス・ワールド選出理由は、抑圧のために表現や自由を規制された人々の代弁者「声なき者たちの声になる」とのモットーが評価されたため。

代表選出後、リンさんは、人権問題という中国の「敏感」な話題に触れたため、中国在住の父親が当局の脅迫を受けていることを明かした。ミス・ワールド決勝大会が開かれた中国政府は、リンさんを「好ましくない人物」として入国を拒否。リンさんは大会出場を果たせなかった。

リンさんは「中国人は、私の父親のように、恐怖にさらされて人生を送っている。天安門事件や文化大革命で、家族や友人が自分らしく生きようとしただけで、虐げられるのを目の当たりにしてきた」と述べた。

 後援イベントで、ピアノ演奏を披露するアナスタシア・リンさん(Matthew Little/Epoch Times)

 リンさんを支持する著名人

後援イベントには李雲翔監督も参加。映画作品にあたり、多くの俳優が中国政府の脅威を恐れ、出演を拒んだという。しかしリンさんは「決して動揺しない。(中国にとって)敏感な話題の映画を避けたりしない女優」と評した。

李監督は、中国で「違法」とされ迫害を受ける気功・法輪功など収監者の臓器収奪を調査したドキュメンタリー映画『Human Harvest(仮題・人狩り)』で、米国放送界の最高栄誉賞ピーボディ賞を受賞した。

後援イベントでは、リンさんの支持を表明する著名人らが出席した。カナダの歌手兼女優であるアーリーン・ダンカン氏は「自分が同じような状況に置かれた時、彼女のように勇敢に立ち向える自信はない。アナスタシア・リンと中国の人権問題について、多くのカナダ人が知るべき」と話した。

慈善団体ワン・フリー・ワールド・インターナショナル(One Free World International)代表のMajed El Shafie氏は若干25歳のリンさんが、中国政府に対して堂々と発言することを評価した。「共産党政府は強大な軍隊と膨大な財力を持つが、家族や同胞の人権のために声を上げる若い女性を恐れている。中国の人々に、この若い女性の勇気をならえと言いたい」と述べた。

 リンさんのドキュメンタリー映画作成中

リンさんの勇敢さは多くの人々の心を動かした。映像製作会社マーク・メディアのCEOマーク・ロフタスさんもその1人であり、現在、リンさんを描いたドキュメンタリー映画を作成中だ。同社は、代表に選ばれてからリン氏を密着取材してきたという。「公開される日はそう遠くない」と大紀元に明かした。

(翻訳編集・山本アキ)

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