六四天安門事件

学生を後ろから襲った戦車 六四天安門事件の体験者が語る

1989年6月4日、北京の天安門広場で、民主化運動を軍が武力鎮圧した「六四天安門事件」が起きた。中国共産党政権はこの日、天安門広場に集まった学生を中心とした丸腰の一般人に、戦車で無差別に攻撃した。政権に影響する「敏感な」過去の事件として検閲されているため、中国国内では事件の事実を知ることができない。現在の中国の若者は、文化大革命のように、事件のことを全く知らないという。

天安門事件の体験者は、写真や著書で当時の様子を生々しく伝える。中国法政大学元講師の呉仁華さんは、事件で何が起きたかを伝える本を台湾で出している。2007年に『天安門血腥清場内幕(血塗られた天安門の内幕)』を出版。2014年5月、「厳戒部隊」について加筆した増訂版を出した。他にも『六四事件中的坦克第一师(六四事件の戦車第一師団)』を執筆している。 

天安門広場の学生と市民を武力で鎮圧することは、当時の軍委主席・鄧小平が決定した。当時の共産党総書記で軍委副主席を兼任する趙紫陽氏は鎮圧の命令書へサインを拒んだため、党の総書記や政府と軍のすべての職務から外され失脚し、2005年に死去するまで軟禁生活を余儀なくされた。

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