緊張の北京
両会ひかえ装甲車を出動、最高厳戒態勢へ
今週末に中国全国人民政治協商会議と全国人民代表大会(両会)の開催を控える北京市では、当局は28日、全市が最高厳戒態勢に入ったと宣言。大勢の警官を投じ、装甲車を出動させるなど大規模な警戒態勢を敷いた。しかし、これはテロ事件に備えるのではなく、各地から北京に入った陳情者を対象にしたものだ。
全国人民政治協商会議は3月3日に、全国人民代表大会(全人代)は5日に開催される。市当局は最高厳戒態勢を17日まで実施するとした。国民による突発的な大規模抗議活動や陳情者の取り締まりに対応するため、市公安当局は厳戒態勢期間中、警察官の臨時休暇を認めない方針。
香港に本部を置く中国人権民主運動情報センターによると、28日早朝に市中心の朝陽区ではすでに4500人の警察官と200台の装甲車が配置され、区内の三里屯など繁華街でパトロールしていた。
中国当局は、全国各地からの陳情者が北京に殺到するのを阻止するため、3月1日から、全国範囲で長距離バスや列車などの交通機関を利用する際、利用者の身分証明できるものを提示し、実名でチケットを購入しなければならず、バスや列車などを乗る際も身分証明書のチェックを徹底している。また、各地方政府が地元の陳情者が、北京に入らせないように取り締まりを強めている。
中国当局の強権政策で民族紛争と住民の不満が高まっている新疆ウィグル自治区で、当局は両会開催中に、政府機関を標的とした新たな襲撃事件の発生に備え、「1万人余りの武装警察や民兵を投入した」と国内メディアが報道した。
(翻訳編集・張哲)
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