緊迫の朝鮮半島
金正恩氏、中朝国境の退避ルートを確認か=韓国報道
米朝および朝鮮半島の緊張が高まる中、金正恩・朝鮮労働党委員長の動きが注目されている。韓国メディアは最近、中国と北朝鮮の国境付近を訪れた金氏は、中国への秘密ルートを確認したのではないかと情報筋の話として報じた。
北朝鮮の国営中央通信(KNCA)は12月3日、金正恩氏が、中朝国境に接する慈江道の鴨緑江タイヤ工場を視察し、現地指導したと報道。金氏は、大陸間弾道ミサイル「火星15」を搭載した輸送車に使用されたタイヤを製造したとして、同工場労働者に謝意を述べたという。
3日後の6日、金氏は北部の国境沿いの街に再び姿を見せた。両江道三池淵郡にあるジャガイモの澱粉を製造する新工場を訪れた。KNCA提供の写真は、ジャガイモがぎっしり詰まった工場内部の様子を背景に満面の笑みを浮かべる金氏という構図だ。
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北朝鮮が11月29日に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」について、米国の一部の専門家は、米国の迎撃システムが準備が整っていないと危機感を示した。北朝鮮やイランなどから発射されたICBM迎撃において、地下に配備したミッドコース防衛(GMD)だけでは、対策は不十分であると多くの指摘がある。
朝鮮半島の緊張が日増しに高まるなか、北朝鮮と国境を接する中国・吉林省の共産党委員会機関紙「吉林日報」は6日の一面で、核兵器の基礎知識や避難方法などを掲載した。核兵器を使用した有事勃発について、中国共産党がその可能性を否定していないことがうかがえる。
米軍の広報担当者は6日、米国の家族を韓国から避難させる計画はないと発表した。共和党議員が最近、朝鮮半島情勢は危険であり米国防総省に退避を求めるとしたことに対して回答した格好だ。専門家は、在韓米軍家族の退避をめぐる発言は、軍事行動のサインと北朝鮮が捉える恐れがあり、慎重にならなければならないとの見方を示した。