3月9日、東京都内の街中にあるスクリーンに掲載された、トランプ大統領と金正恩委員長との首脳会談が5月までに行われるとの報道(TOSHIFUMI KITAMURA/AFP/Getty Images)
朝鮮半島

米朝 「非核化」 定義に食い違い 外交失敗で軍事行動の選択肢も=専門家

米国と北朝鮮が非核化をどのように定義するかの違いで、5月までに行われる予定のドナルド・トランプ大統領と金正恩党委員長の首脳会談は実現しない可能性がある。

3月5日、平壌を訪問した韓国特使団と面会した金正恩委員長。特使団トップの鄭義溶(チョ・ウィヨン)国家安保室長は帰国後の会見で、金正恩氏は米朝首脳会談を希望すると明確な意思を示したという。

特使団との会談で、金正恩氏は、北朝鮮に対する米軍の脅威が取り除かれ、金体制の安全が保障されれば、朝鮮半島の非核化への動きを明確にするとした。ワシントンに渡った鄭氏は、金委員長の提案をトランプ大統領に伝えた。大統領は、5月までの首脳会談の開催を承諾した。

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