米国で2番目に大きな大学、孔子学院との契約を解除

米国で2番目の学生数を抱えるテキサスA&M大学の学長は4月5日、学内に設置する中国共産党政府との繋がりが強い組織「孔子学院」との契約の解除を決めた。中国側のスパイ工作組織であり米国の安全保障を脅かしていると主張する米議員らの警告に応じた格好だ。

最近、米国では上院下院の議員が超党派で、大学など教育機関に対して、孔子学院の閉鎖や警戒を呼びかける書簡を送るケースが増えている。テキサスA&M大学は、議員の警告に応じて契約解除を決定した初めての事例。

議員たちは一様に、アメリカの教育機関の監督外で、外国勢力が学生たちに政治的な影響力をもたらす危険性について、学校側に伝えている。テキサス選出のヘンリー・クーラー議員(共和党)とマイケル・マッカール議員(民主党)は4月5日、同州の学校4校に送った孔子学院の閉鎖を求めるとの共同署名付き書簡を公開した。

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2月13日、アメリカ連邦議会上院の情報委員会の公聴会でクリストファー・ライ(Christopher Wray)FBI長官は、米国にある中国政府対外機関「孔子学院」について、スパイ活動などの違法行為に係わる疑いで、捜査の対象にしていると公言した。
劉雲山・前政治局常務委員は、2014年ドイツで開かれた孔子学院欧州会議で、孔子学院は「中国の夢」と世界との友好を結ぶ「心の高速鉄道(心霊高鉄)」と表現している。その心と共産党とつなぐため、浸透工作は語学だけに限らない。