北朝鮮の核廃棄こそ、4月末の南北会談における重要な目標となっている。写真は4月27日の南北首脳会談が開かれる板門店にいる韓国大統領府関係者たち(韓国大統領府提供)

「非核化」は「核廃棄」にすべき 北朝鮮の言葉戦術に注意=韓国研究

韓国保守系のシンクタンクは最近、南北会談および初となる米朝会談を控え、金正恩政権の「非核化は先代からの遺訓」との巧みな言葉の罠にはまらないように、と警戒を呼び掛けた。

韓国シンクタンク「峨山(アサン)政策研究所」のチョン・ソンフン研究員は3月30日に発表した文書で、北朝鮮のいう「非核化」は、根本的に米側の勢力を朝鮮半島から取り除くことであり、駐韓米軍の撤収と米韓同盟の崩壊であると指摘した。

チョン氏は、北朝鮮の非核化への歩みに関する一編の分析文を掲載。そのなかで、4月27日に予定された南北会談までに、北朝鮮の「非核化」定義で混乱しないために、今まで米国の前政府が主張した「非核化(Denuclearization)」から、トランプ大統領の唱える「完全で、不可逆的な、検証可能な核廃棄」(Complete、Irreversible、and Verifiable Dismantlement:CIVD)に意味を置き変えなければならないとした。

▶ 続きを読む
関連記事
[ワシントン 6日 ロイター] - 北朝鮮は非核化の可能性をちらつかせることで、米国との対話に向けた一歩を踏み出した。しかしその先に待ち受けるのは長くてより険しい道のりで、結局は過去と同じように米国や西側にとって何の成果もなく終わる公算が大きい。 かつて北朝鮮問題に携わった米政府の複数の元高官は、韓国が明らかにした北朝鮮の申し出が、米国との協議を通じて北朝鮮の核・ミサイル開発停止と非核化
米国と北朝鮮が非核化をどのように定義するかの違いで、5月までに行われる予定のドナルド・トランプ大統領と金正恩党委員長の首脳会談は実現しない可能性がある。