中国人権
「中国根本の問題、善悪の判断だ」法輪功裁判に臨む弁護士たち
「世界最大の人権問題を抱える国は中国であり、しかも中国最大の人権問題は法輪功だ」。中国の弁護士・謝燕益氏と謝陽氏は5月15日、検察当局と北京の裁判所あての書簡につづった。両氏は北京で拘束されたカナダ籍の法輪功学習者の裁判を担当している。
この書簡は、2人の弁護士が、中国共産党政権が国家ぐるみで弾圧政策を敷く法輪功問題という困難な裁判を有利へと運ぶために、国内外にその迫害の非人道性を知らせる目的で公開された。
法輪功迫害情報を伝えるメディア明慧ネットによると、4月23日、2人の弁護士は北京朝陽区裁判所で開かれた予備審議に出席した。検察から弁護士に対して、膨大な起訴状の読み上げや、孫さん側が主張する不当な資産没収、拘留所での拷問、虐待の証拠ビデオ提出など、不合理な要求があったという。
関連記事
1999年4月25日、中国の天安門広場で中国の社会を揺さぶる出来事が起きた。一万人を上回る法輪功の愛好者が北京の中南海にある府右街陳情オフィスを訪れ、集団陳情を行った「4.25中南海陳情事件」である。事態は朱鎔基首相(当時)が自ら愛好者の代表と会見をし、平和的に解決されたかにみえた。しかしその3カ月後、当時の国家首席江沢民は「法輪功迫害」を断行し、その迫害は今なお続いている。
米ニューヨーク連邦裁判所は5月11日、国連総会議長らへの賄賂で逮捕した中国マカオの富豪・呉立勝(英名Ng Lap Seng、69)に対して4年の禁固、罰金100万米ドル、個人財産150万米ドル没収の判決を下した。呉立勝は90年代ビル・クリントン政権時代に、海外から運んだ110万米ドルを民主党に献金したとみられる人物。
2015年7月に起きた人権派弁護士一斉逮捕事件で、唯一安否不明となっている王全璋弁護士(42)が生きているとの情報が伝えられた。