米マサチューセッツ工科大学のマクローリンビル、参考写真(William B. Plowman/Getty Images)

米MIT教授を逮捕 中国本土の役職を報告せず 人材計画にも関与

米当局はマサチューセッツ工科大学 (MIT) の陳剛(Chen Gang)教授を電信詐欺、虚偽申告の容疑で、米国の自宅で逮捕した。米司法省の発表によると、米エネルギー省などの資金で研究を行う陳氏は、中国の組織との契約に報告義務があるにも関わらず、米当局に報告しなかった。

起訴状によると、陳氏は中国生まれの帰化した米国人。2013年頃からMITで教授として、同大学のパパラルド・マイクロ・ナノ工学研究所の所長および固体太陽熱エネルギー変換センターの所長も務めていた。 

陳氏のMITにおける研究は、さまざまな米国公的機関から1900万ドルを超える助成金によって支えられていた。それに加えて同時期に、中国の組織から約2900万ドルの資金を受け取っていた。このうち、中国南方科技大学 (SUSTech)から1900万ドルを得ていた。

▶ 続きを読む
関連記事
中国政府が進める海外高度人材招致プログラム「千人計画」への関与を隠蔽していたとして有罪判決を受けたハーバード大 […]
米共和党の上院議員2人は7月29日、エネルギー省(DOE)の国立研究所に就職を希望する中国やロシアからの外国人 […]
中国による米国の情報の不正取得は、科学技術の分野を超え、中央銀行に当たる連邦準備銀行(FRB)にまで及んでいる […]
米司法当局は7日、2人の中国系学者に経済スパイなどの罪でそれぞれ有罪判決を言い渡した。専門家は、中国政府は米国 […]
トランプ米政権下で司法長官代理を務めたマシュー・ウィテカー氏は、司法省が人種差別を煽っているとして取りやめた「チャイナ・イニシアチブ」について中国共産党の国家安全保障の脅威に対処するものだったと強調した。