抵抗を表す3本指の敬礼でビルマ軍事クーデターへの反対を示す抗議者等(AFP/Getty Images)

インド太平洋地域で「強制失踪」阻止に取り組む

中国の内部告発者からミャンマーの軍事クーデター抗議者に至るまで、権威主義政権はこうした政敵を排除するために「強制失踪」という手段を使う。そのため、今もインド太平洋地域で異議を訴える人々の意見は高い頻度で黙殺される。

国際連合(UN)が定めた8月30日の「強制失踪の被害者のための国際デー」は、犯罪行為である強制失踪に対する国際社会の意識向上を図り、当該政府にその慣行の停止を促す活動を啓発することを目的としている。

国連の定義によると、強制失踪とは長期間にわたり法の保護外に個人を置くことを意図した国家機関または国家の支援を受けて行動する人物が個人を逮捕、拘留、誘拐、自由を剥奪し、同措置に続いて当該機関または当該人物が「当該個人の自由を剥奪したことを否認すること、あるいは当該個人の運命または所在に関する情報の提供を拒否すること」である。

▶ 続きを読む
関連記事
[21日 ロイター] - 東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国カンボジアのプラク・ソコン副首相兼外相は21日、ASEAN特使として初めてミャンマーを訪問した。 23日まで滞在する予定で、初日は軍事政権トップのミンアウンフライン総司令官と会談した。 ASEANは、昨年4月の首脳会合で暴力の即時停止など5項目で合意したが、ミャンマーがこれを履行していないため、首脳会議からミンアウンフライン氏を締め出
ビルマ軍事クーデターにより権力を掌握した国軍が国を混乱に陥れた日から正確に1年を経た2月1日、カナダ、英国、米国がビルマに対して追加制裁を科したと発表した。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は2日、ミャンマーからバングラデシュに逃れたロヒンギャ難民への支援として、日本政府が100万米ドル(約1.14億円)の緊急無償資金協力の実施を決定したと発表した。安全な水や医療などの
[10日 ロイター] - ミャンマー国軍が首都ネピドーに設置した特別法廷は10日、国家顧問兼外相だったアウン・サン・スー・チー氏に対して、無許可の無線機を保有していた罪などで禁固4年の判決を言い渡した。事情に詳しい関係者が明らかにした。 先月下された判決と合わせたスー・チー氏の刑期は6年となる。人権団体は判決内容について全くの事実無根で、政治的な見せしめだと強く批判している。 スー・チー氏は10件
今年12月10日の「人権デー」では、国際社会が「平等」に焦点を当てて社会を考察する。この日はまた、世界各国の軍隊や治安機関が人権保護における自身の役割を見直す良い機会ともなる。