(foly / PIXTA)

意外とすごい「キャベツの力」胃を守り、がんリスクを軽減

ずいぶん昔(半世紀ぐらい前)の昭和時代の記憶ですが、八百屋さんの店先で「ムラサキカンラン」という名札の野菜を見たことがあります。私も知らなかったので、何かと思ったら、ちょっと珍しい紫色のキャベツでした。

 

甘藍(カンラン)という漢語は、今では中国でもあまり多用されないようですが、昭和の初めごろまでは、日本でもこの野菜を「カンラン」と呼んでいたようです。もともとは、西洋のドイツ語系の発音から漢語圏に入ったもののようで、平たく言えば「キャベツ」のことです。地方によっては、タマナ(玉菜)と呼ぶこともありました。

キャベツの名称がもとになった市販の胃腸薬を、日本人はよく知っています。

1940年、この野菜に含まれる成分に胃潰瘍の予防効果があることを発見した米国の科学者が、この成分をビタミンUと名付けます。以来、キャベツは食材として世界各地で歓迎されるだけでなく、健康効果や病気の予防効果も期待して「医療と関わりながら研究される野菜」になりました。

▶ 続きを読む
関連記事
がん治療は臓器別から「遺伝子別」の時代へ。NGSによる遺伝子検査は、がんの弱点を見つけ、新しい治療の可能性を開く重要な手段です。がん種横断治療の仕組みとその意義を解説します。
ただの雑草と思っていませんか?タンポポは食卓を彩り、肝臓や腸を助け、抗炎症・抗がん研究も進む実力派ハーブ。身近な黄色い花の意外な歴史と効能、上手な取り入れ方を紹介します。
進行が速く「がんの王」とも呼ばれる小細胞肺がん。それでも転移を繰り返しながら長期生存した例があります。免疫療法や最新検査ctDNAの可能性、見逃せない症状と予防のポイントを医師が解説します。
「1日1万歩は無理…」と感じている人へ。最新研究が示すのは、七千歩でもがんや認知症リスクが大幅低下するという現実的な健康習慣。忙しい日本人の生活に合う、続けやすさと効果の理由を分かりやすく解説します。
がん細胞は糖だけでなく、脂肪やアミノ酸など複数の燃料を使い生存します。研究者は、この代謝の柔軟性を断つ新たな治療戦略に注目しています。