(foly / PIXTA)

意外とすごい「キャベツの力」胃を守り、がんリスクを軽減

ずいぶん昔(半世紀ぐらい前)の昭和時代の記憶ですが、八百屋さんの店先で「ムラサキカンラン」という名札の野菜を見たことがあります。私も知らなかったので、何かと思ったら、ちょっと珍しい紫色のキャベツでした。

 

甘藍(カンラン)という漢語は、今では中国でもあまり多用されないようですが、昭和の初めごろまでは、日本でもこの野菜を「カンラン」と呼んでいたようです。もともとは、西洋のドイツ語系の発音から漢語圏に入ったもののようで、平たく言えば「キャベツ」のことです。地方によっては、タマナ(玉菜)と呼ぶこともありました。

キャベツの名称がもとになった市販の胃腸薬を、日本人はよく知っています。

1940年、この野菜に含まれる成分に胃潰瘍の予防効果があることを発見した米国の科学者が、この成分をビタミンUと名付けます。以来、キャベツは食材として世界各地で歓迎されるだけでなく、健康効果や病気の予防効果も期待して「医療と関わりながら研究される野菜」になりました。

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