ビタミンCは風邪予防だけでなく、体内でさまざまな働きをしています。 (Shutterstock)

抗酸化力を高める ビタミンCの6つの効果

ビタミンCは強力な抗酸化物質で、抗酸化力を高めることができます。ビタミンCは風邪対策にしか使えないと思われがちですが、それ以外にも重要なビタミンです。ここでは、ビタミンCの効果についてご紹介します。 

 

1 風邪の予防と対策

風邪は呼吸器系のウイルスが原因ですが、ビタミンCはウイルス感染症の発症や重症化を抑える効果があります。 

 

2 気分を高める

ビタミンCはノルエピネフリンの合成に不可欠であることが研究により明らかにされています。 ノルエピネフリンとは、気分を調整し、エネルギーと覚醒度を高めるホルモンおよび神経伝達物質です。 

また、ビタミンCは、社会的相互作用と人間関係を調整する「愛情ホルモン」であるオキシトシンの産生を促進します。さらに、ビタミンCの抗酸化作用は、脳の酸化状態を抑えることで、うつや不安の対策になると考えられます。

 

3   肌と髪の健康を促進する

コラーゲンは、肌のハリや若さを保つために欠かせない構造タンパク質です。ビタミンCは、コラーゲンの形成に重要な役割を果たします。また、ツヤのある健康で美しい髪の育成をサポートします。 

 

4   2型糖尿病に効果が期待

ビタミンCは、インスリンによるブドウ糖の吸収を増加させる腫瘍壊死因子-αのレベルを下げることができます。ビタミンCのサプリメントは空腹時血糖値を下げることができます。 

 

5 冠動脈疾患の予防

冠動脈疾患では、血小板が動脈内で血栓を形成し、心臓への血液の流れを妨げます。一酸化窒素には、血管や血小板を保護する作用があります。ビタミンCは、抗酸化作用により一酸化窒素のバイオアベイラビリティを高めることができます。 

また、ビタミンCのサプリメントは、心臓病のリスクを減らす可能性があります。これらのサプリメントは、「悪玉」LDLコレステロールやトリグリセリドなどの心臓病の危険因子を減少させることができます。 

 

6.高血圧を下げる

ビタミンCは、一酸化窒素の合成を促進し、その生物学的活性を高めることが知られています。一酸化窒素は、血管を拡張させ、弾力性を維持させる働きがあります。また、ビタミンCは内皮(血管や動脈の内側の層)の機能を向上させる働きがあります。さらに、ビタミンCの抗酸化作用は、高血圧の原因となる酸化ストレスに対抗するのに役立ちます。 

著者略歴:ニシャ・ジャクソンは、全国的に有名なホルモンと機能性医学の専門家であり、著名な講演者、ベストセラー『Brilliant Burnout』の著者、オレゴン州のOnePeak Medical Clinicの創設者です。30年間にわたる彼女のアプローチは、疲労、脳霧、うつ、不眠、低エネルギーなどの慢性問題を回復させるのに成功しています。

この記事は「OnePeak Medical」に掲載されたものを、The Epoch Timesの許可を得て英語と中国語で複製・翻訳したものです。詳しくは、「ビタミンCの6つの感動的な効果」をご覧ください。 

(翻訳・里見雨禾)

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