ペルジーノのこの『ペテロへの鍵の授与』(1481年–1482年作) というフレスコ画では遠近法が用いられています。(パブリックドメイン)

絵の中の時空ーー美術家=物理学者?(六)

実際に絵を描くとき、全ての光景を画家の視野の中心に集めることは不可能なので、下の写真のように、必ず対象物の一部は視野の端に出てきます。

 

 

▶ 続きを読む
関連記事
ルネッサンスは西洋美術の最盛期であり、多くの重要な巨匠が誕生し、後世の人々が超えることのできない多くの成果も残しました。絵画に関しては、ルネッサンス期に遠近法の使用と油絵の技術の成熟という、少なくとも2つの格段の進展があり、その後400年にわたって西洋絵画の主流となる価値観に影響を与えました。
ルネサンス期を育んだイタリアの都市ーーフィレンツェ。 遠近法や人体解剖学などの運用と、明暗に対する理解により、 […]
  ヴェルサイユ宮殿 神話と現実 煌びやかな金色の扉を開け、中に踏み入った瞬間、視界いっぱいに広がる […]
視覚における距離と大きさの認識は、空間に関連するだけではなく、時間、速度などの要因に対する人の認識にも関係して […]