香り高いコーヒー。参考写真(Shutterstock)

挽いたコーヒー飲むと長寿につながる=新研究

適度な運動、十分な睡眠、アルコールを控えることなどは、長寿のための良い方法として知られていますが、コーヒーを飲むことも同様の効果があることが発見されました。

9月27日付の「European Journal of Preventive Cardiology」に掲載された研究論文によると、13年にわたって平均年齢58歳の男女45万人を対象に調査したところ、1日に2~3杯のコーヒーを飲む人は、コーヒーを飲まない人に比べて寿命が長く、心臓病のリスクが低くなることが確認されました。

研究論文の著者であるBaker Heart and Diabetes Research研究所のピーター・キスラー教授は、「挽いたコーヒーやインスタントコーヒー、カフェインレスコーヒーの飲用は、心血管疾患などによる死亡率の低下と関連していることが分かった」「この結果は、適量のコーヒー摂取は、健康効果があることを示唆している」と述べています。

コーヒーに含まれる成分で最も有名なものはカフェインですが、その他にも抗酸化物質、抗炎症成分、電解質など100以上の生物学的活性成分が含まれています。

研究の参加者は、1日に飲むコーヒーの杯数と、インスタントコーヒー、挽いたコーヒー(カプチーノ、フィルター付きコーヒーなど)、カフェインレスコーヒーのうちどのコーヒーを主に飲んだかを報告しました。

45%近くがインスタント、18.4%が挽いたコーヒー、15.2%がカフェインレスを飲んでいると答えました。うち22.4%は、対照群となるコーヒーの非飲用者でした。

研究者らは、年齢、性別、民族、肥満度、高血圧、糖尿病や睡眠時無呼吸症候群の有無、喫煙状況、お茶やアルコールの摂取量など様々な属性を対象に、約13年間をかけてコーヒー飲用者と非飲用者を比較しました。

その結果、1日に2〜3杯コーヒーを飲む人たちの死亡率が最も低くかったことがわかりました。カフェインレスコーヒーでは14%、挽いたコーヒーでは27%、インスタントコーヒーでは11%の死亡リスクの低下が見られました。

一方で、カフェイン入りコーヒーでは不整脈の減少が見られましたが、カフェイン抜きコーヒーでは見られませんでした。

キスラー氏は「あらゆる種類のコーヒーを適量飲むことは奨励されるべきで、心臓にもよい効果があることを示している」と述べています。

コーヒーの効果的な飲み方

米医学学術雑誌「アナルズ・オブ・インターナル・メディシン」に掲載された南方医科大学の研究者らによる報告書によると、スプーン1杯の砂糖をコーヒーに加えることで、心臓病のリスクがさらに下がることがわかりました。しかし、砂糖を加えることの利点がどのようなものであっても、取り過ぎはよくないでしょう。

コーヒーの飲み過ぎは不安感や不眠を招くので、1日400mg(コーヒー3~4杯程度)程度の飲用が望ましいとされています。

(翻訳編集・徳山忠之助)

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