中国の不動産市場低迷が世界の鋼材市場に衝撃を与える
中国の不動産市場の低迷と鋼材産業における生産過剰が大量の安価な鋼材の国際市場への供給と、どのように繋がっているのか、世界経済に及ぼす影響と対策について詳しく解説する。
2024年の初めの2か月間で、中国の鋼材輸出量は過去8年間で最も高い水準を記録した。中国石炭資源ネットワークと中国税関総署の報告によると、この期間中に約1591.2万トンの鋼材が輸出され、前年同期比で32.6%増加した。
一方で、輸出価格は平均32.1%下落し、1トン当たり791.7ドルとなった。これは、不振にある中国の不動産市場と、国内の過剰生産能力を海外市場へダンピングで解消しようとする政府の試みである。
関連記事
中国の自動車ディーラーは経営圧力が強まっている。7割超の店舗が上半期の販売目標を達成できず、販売員の収入減や管理職給与ゼロの動きも伝えられている
中共が採算を度外視してまで輸出を支え続ける理由は、単なる利益ではない。雇用、外貨、過剰生産、そして世界市場での主導権という、政権維持にも関わる構造がある
中共当局は、深刻な信用リスクが生じたとして武漢衆邦銀行を1年間、公的管理下に置く。民営銀行への管理措置は初めてで、地域的な金融危機への波及も懸念されている
BYDの時価総額が高値から約4割下落。成長株から製造業への評価転換に加え、機関投資家の撤退や利益減少、競争激化が重なり、市場の見方は大きく変化した
今年5月、トヨタ、ホンダ、日産の自動車大手3社は、中国での販売台数がそろって大きく減少した。なかでもホンダは前年同月比で約49%減となり、3社の中で最も大きく落ち込んだ