中国・北京の天安門広場で行進する中国軍の兵士たち=2020年4月28日(Lintao Zhang/Getty Images)

中共の核近代化が揺るがす米中核バランス

最近の米国情報機関の分析によれば、中国共産党政権が保有する核弾頭はすでに600発を超え、2030年までには1000発を上回ると見込まれている。こうした急速な増強は、米国の核戦略の根幹を揺るがし、長年維持されてきた核優位に対する深刻な挑戦となった。

最近の米上院公聴会で、共和党のケイティ・ブリット上院議員は、中共が少なくとも28基の原子力発電所を建設中であり、これは世界で建設中の原子炉のおよそ半数にあたると指摘した。こうした民生用原子力の急拡大は、中共の大規模な軍備増強と歩調を合わせて進められており、米情報機関は1964年に初の核実験が行われて以来、最大級の拡張と評価した。

中共は、従来の防御的な核戦略から、攻撃的能力を重視する方向へと戦略を転換しつつある。これは明確な戦略的転換点であり、米国の防衛計画に対して新たな課題と対応の必要性を突きつけた。

▶ 続きを読む
関連記事
衛星画像によると、中国共産党(中共)は過去1年間に、隣国ラオスに軍事基地を建設していた。分析では、中共にとって東南アジア初の、機能を完備した海外軍事基地とみられている。
イタリアからインドネシアへの空母譲渡を機に激変する東南アジアの安全保障を解説。中国の海洋進出に対抗するドローン空母構想や南シナ海・太平洋を巡る米中綱引きの最前線に迫ります
中共軍による潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の試射や、北朝鮮を巡る外交姿勢の変化を受け、西太平洋の安全保障環境に変化の兆しが見えている。中共の核戦略の動向と、米国が進める「核三本柱」の近代化、その背景を分析する
中共軍の研究者がOpenAIやAnthropicなど米国の先端人工知能(AI)モデルを利用し、ドローン、サイバー戦、情報分析、戦術判断に使用できる中国独自のAIシステムを訓練していることが分かった 
比中仲裁判断から10年。日本や同志国が「法の支配」を訴える裏で、赤龍・中国共産党は国際法を嘲笑い、軍事化を強行している。法律を「支配の道具」と見なす彼らの本性と、人類壊滅を狙う驚愕の陰謀を暴く