2025年7月21日から、ロサンゼルスの中国人青年4人が、中国共産党領事館前で当局による臓器摘出と法輪功学習者への迫害に抗議し、人権侵害の暴行を停止するよう要求した。右から:鳳照、劉敏、王孫浩翔、夏苗。(新唐人テレビ局)

ロサンゼルスの中国人青年 中国共産党の残虐な臓器収奪行為に連日抗議

7月20日に行われた法輪功学習者による反迫害活動はすでに終了したが、その影響は現在も続いている。迫害の真相を知ったロサンゼルス在住の数人の中国人青年が、中国共産党(中共)による法輪功学修者への26年におよぶ迫害および生体臓器摘出の暴行に、中国総領事館前で数日間連続して抗議活動を行った。

市中心部への道路は渋滞していたものの、21~24日にかけて、数人の中国人青年は毎日午前10時頃に中国総領事館前へ駆けつけた。自作の中国語と英語のプラカードを掲げ、「中共は法輪功への迫害をやめよ」「生体臓器摘出をやめよ」などと訴えた。

法輪功への迫害はすべての人に関係

抗議者のひとり、安徽省合肥市出身の鳳照さんは、普段は近くの公園で法輪功学修者によく出会うという。「彼らは私が想像していた人物とは全く異なり、温和で理性的、教養があり、信仰心も強い」と語る。学修者たちから中国国内での体験を聞き、強い衝撃と痛みを覚えたとのことだ。

鳳照さんは、出国前から法輪功学習者が中共の組織的な迫害を受けていることを知っていた。多くの人が、ただ信仰を守るため自宅で功法を煉り、真相資料を配っただけで警察に嫌がらせや不法逮捕を受けた。特に「敏感日(当局が警戒を強める記念日や重要な日)」には中国の公安が安定維持と称して事前に家へ押し掛けた。「なぜ中共がこうしたことをするのか理解できなかった」と話した。

さらに真相を知る中で、「中共による法輪功弾圧は、利益を求める権力犯罪でもある」と認識。「生体臓器摘出が国内で激化した理由も分かり、現在では国家規模の残酷な産業チェーンとなっている」と述べた。

「この迫害は法輪功だけの問題ではなく、われわれ一人ひとりの問題である。生体臓器摘出も、声を上げなければいずれ自分の身に降りかかる」とし、中共による迫害は「すべての良心に対する弾圧」であると強調した。

また、中国国内では多くの親友や親族が中共のプロパガンダに洗脳され、法輪功に対して深い誤解を抱いているとも語り、「これはすべて中共の虚偽ニュースや中傷宣伝の結果だ」と指摘した。

鳳照氏は、海外に出てから機会があれば常に法輪功の真実を周囲に伝えるようにしている。「より多くの人が真実を知れば、必ずや迫害が終わる日が来ると信じている」と語った。

中国人が臓器を摘出される現実に心を痛める

鳳照さんと共に抗議を行った劉敏さんは四川省成都出身で、国内では「白紙運動」に参加したため拘留され、その後もネットでの言論が原因で中共公安から暴行や監視を受けた。

劉敏さんは幼少期、中国共産党がテレビで放送していた天安門自焚事件を見ていたが、後にこれは中共が法輪功を中傷するために自作自演したものだと知った。「海外で法輪功の人々と接したが、彼らは実に誠実で善良であり、非常に寛容な人々であると感じた。老若男女問わず皆が誠実だった」と振り返る。

また、劉敏さんは中国国内で非常に悲しい知らせを目にしたことがあった。成都の会社に勤めていた法輪功学習者の李暁蓉氏が拘留中に非人道的な扱い(虐待、拷問、暴行、強制的な食事摂取など)を受け、釈放されて自宅に戻ったものの、数か月も経たないうちに亡くなったというのだ。さらに、中共による法輪功学習者の臓器摘出の事実を知り、「言葉を失った。非道の極みであり、まったく人間とは思えない」と語った。

「法輪功は心身に有益であるにもかかわらず、中共はこのような善良な人々を弾圧し傷つけている。だからこそ声を上げたいと思った」と強い意思を示している。

中共による生体臓器摘出は、もともと政治犯や死刑囚から始まり、法輪功への迫害が始まって以降は爆発的に規模が拡大し、ウイグル人や一般市民にまで広がった。

江西省上饒市鉛山県志遠中学に通う胡鑫宇さんは2022年10月14日に校内から失踪したが、警察は発見できないと説明。100日余りが経過した翌年2月、校外で「自殺」と見られる遺体が発見され、世論を沸かせた。志遠中学では、2008年以来17人の生徒が行方不明となっている。

最近では、羅帥宇さんの両親が公開した資料により、中国共産党の病院システムによる未成年者の生体臓器摘出の新たな証拠が明らかになった。元中共軍医である鄭治氏は、新生児への致死的手術や肝臓組織液の抽出が行われている実態を告発した。

劉敏さんと同様に抗議に参加した夏苗さんも四川省成都出身で、生体臓器摘出の事実を知り、強い心の痛みを感じた。「こんなにも多くの子供たちが親にとってかけがえのない存在にもかかわらず、簡単に臓器を摘出されてしまう。どの国の政党が、(中共のように)摘出したい臓器の持ち主を自由に選んで摘出することができるだろうか。これは無慈悲な独裁暴政そのものだ」と憤った。

抗議に参加した留学生の王孫浩翔さんも「生体臓器摘出はまったく理不尽で、絶対に反対である。子供たちの生命権のために訴え続ける」と語った。王孫浩翔さんも「白紙運動」への参加を理由に中国国内で退学処分を受けた経験がある。

25日は4人の青年による抗議活動の最終日となった。王孫浩翔さんは「中国人が声を上げることには大きな意義がある。『真実』に触れる人が増えてこそ、この政権の邪悪さに皆が気づき、対抗できる。そして中国人が本当の民主と自由を手にし、自らの基本的人権を守ることができる」と訴えた。

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