中国:エイズ孤児の窮地

【大紀元日本8月18日】南方ネット8月12日の報道によると、中国の貧困地域では、売血に頼って生計を立てる人が少なくなく、その中には、数多くの人がエイズ感染により死亡している。その結果、たくさんの孤児が残されている。現在、両親ともにエイズで亡くなった15歳以下の子供は、既に76,000人に達しており、2010年には260,000人にも達すると予想されている。これらの子供達は経済的にも、精神的にも、窮地に立たされている。

山西省晋南新絳県疾病制御センター職員の樊品氏は、これらの孤児の状況について次のように語った。「最近、県内のエイズ孤児が集団健診を受けた結果、栄養不良、視力低下、軽度貧血の子供が数多く見られた。ある中学3年生の女の子は、1ヶ月に10元(約150円)の生活費しかなかった。恐らく饅頭(蒸しパン)くらいしか買えないだろう」。

四川省では、エイズ孤児救済用の予算はまったくない。河南省では、両親ともに亡くなっているエイズ孤児は、毎月160元(約2500円)の生活費を支給されるが、片親をもつ子供は、まったく補助を受けられない。貧困のため、教育を受けられない孤児も少なくない。学校に入っても、教科書を買うお金(100元)がなく、結局やめざるを得ない子供たちもいる。

国は、エイズ孤児の養子縁組や扶養などのプロジェクトを進めているが、進展はまだ見られていない。北京青少年健康教育研究センター主任の王崇潤氏は、これから孤児の人数が増加するにつれ、「やがてエイズ孤児の問題は、エイズ感染よりもっと深刻な人災になる」と指摘している。

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