中華文化の復興「新年祝賀祭」を中共が妨害する理由=コロンビア大学日刊紙
【大紀元日本2月22日】世界29都市を巡る新唐人テレビ「2007年全世界華人新年祝賀祭」はカナダ・米国を経て、24日のパリ公演で欧州に入る。12番目の開催地・米国ニューヨークでの4日間にわたる公演では、2万8千人の観客を魅了し、その反響はAP通信やCNNなども報道し、日本のフジテレビの朝の情報番組でも紹介された。
エンターテインメントの本場ニューヨークで、その舞台芸術の完成度は高く評価されると共に、中国政府当局による妨害工作についても人々の関心を集めた。このような平和的な、美しい舞台芸術を、中華文化の伝統の復興を謳う演出を、当局はなぜ恐れて、阻止しようとするのか。米国コロンビア大学の日刊新聞「コロンビア・デイリー・スペクテイター」(2月15日付)に発表された評論「中華文化の復興」で、著者マシュー・クトロースキー(Matthew Kutolowski)氏は、共産党中国が新唐人新年祝賀祭の音楽と舞踊を恐れる理由を明らかにした。
評論の概要は次のとおり。
人物像を知るのに、その人の敵を知ることはひとつの有効な方法。2007年世界ツアー公演新唐人新年祝賀祭とは何かを知るには、中国共産党(中共)幹部らの最近のおかしな行動を見てみれば分かるかもしれない。この2週間、中共の世界各国の駐在大使館と領事館の幹部たちが、中国国民の血税を使い、ある中華伝統文化の出演を必死に阻止しようとしている。それが新唐人テレビ局の作り出した世界ツアー公演の全世界華人新年祝賀祭。
新唐人の同公演を中国共産党の幹部らは「反中国」と誹謗中傷の言葉を浴びせるが、実はそれはまったくの逆で、最高の賛美として受け取るべきである。中国共産党は、中国文化を無理やり自身のものにし、中国文化の唯一の所有者であると自称している。しかし、中国伝統文化の原像を再現する新唐人公演の誕生により、中共の中国文化を手前勝手な専売特許は、危機に曝されたわけである。中共当局の新唐人公演に対する誹謗中傷は、新唐人公演こそが、中国共産党が作り出した共産中国の文化を切り離し、真の中国伝統文化を再現することを意味している。
海外に駐在する中共の官員らが、祝賀祭のチケット販売専用電話を攻撃したり、公演のスポンサーらに脅迫の手紙を送ったり、公演会場を管理・所有する人々に公演を取り消すよう圧力を掛けたりしている。中国の伝統文化を再現する新唐人の新年祝賀祭はなぜ中共の敵になっているのか。きれいな扇を持って踊る女性たちの美しい姿が、一体どうして強大な中共政権にとって脅威の存在となったのか。
その答えは、新唐人の公演が中国文化を表現しているか否かの問題ではなく、同公演が、中国共産党に操縦されコントロールされているかどうかにある。文化活動のひとつである舞台芸術は、共産党が中国を統治した後、共産党が共産党文化を広げるツールとなった。伝統文化は、「毒草」として根絶され、歪曲されたのである。無神論を唱える共産党主義者らは、中国で政権を得た後、民衆の中に、天と神を敬う中国伝統文化に対し憎みを全面に煽った。毛沢東が発動した文化大革命で、「紅衛兵」と称する青年たちが棒を振り回して仏像を壊す場面はその象徴的な行為である。
新唐人テレビ局の誕生は、中国共産党の操縦から初めて独立した中国語テレビ局の誕生である。新唐人テレビ局が主催する世界華人新年祝賀祭は、豊富な中国伝統文化を表現し、中共当局が作り出した共産党中国文化、いわゆる「党文化」とは根本的な違いがある。新唐人公演は、中国史上最も繁栄した唐の時代の文化からインスピレーションを受けている。唐時代は、文化が栄え、社会は包容的であり、宗教が社会を律する倫理的な役割を果たしていた。今の共産党中国とは対照的な時代様相だったのである。新唐人・全世界華人新年祝賀祭は、海外華人を含めて中華民族が共用する歴史、価値観、信念を追求している。新唐人テレビ局は、中共当局がコントロールする新華社をはじめとするメディアがSARSの流行を隠蔽した時、初めてSARSの真相を世界に発信したメディアであり、そのほか多くの中国の真相を伝えている。中国共産党当局の利益より、中国民衆の利益に関心を持つ「民衆のテレビ局」言えるメディアである。
中共当局と新唐人のこの文化戦争の結末はどうなるかは別にして、歴史の角度からみても、新唐人の同公演の2時間は、歴史的なものであり、その期待に応えるひとときであろう。