【ショートストーリー】タイキョクさん
【大紀元日本12月3日】ある村に、古寂びた祠があった。どれぐらい古いのかというと、村の古老が、「その祠のある神木が、村人三十人が手をつないでやっと一周できるくらいだから、え~と数千年前なのかもしれない・・」というぐらいで、誰一人として知る由もなかった。
村はずれの鎮守の森の中にひっそりと佇むこの祠には、奇妙な神様が祀られ宿っていた。病に苦しむ者が、病気平癒を願い祈ると、まずはたちまち重篤になり、それから嘘のように快癒する。貧困に悩む者が豊かになろうとして祈ると、たちまちにして生計の道を断たれ、食うや食わずの極貧生活になるが、その後、生業を起こして栄える。嫁姑問題で悩む婦人が家庭の平和を祈ると、家庭内で孤立して暇を出されそうになってから、姑が急逝しという具合に最悪の状況から一転して吉に転じる。そのため、村人は皆「タイキョクさん」と呼んで、これを畏れ敬っていた。
この不思議な霊験を目の当たりにしていたある男は、欲目が入って魔がさした。元来、何の不自由もない暮らしぶりであったが、小賢しい知恵を働かせ、「・・・この神は、要するに天の邪鬼のようなものなんだ・・祈ると逆の結果になるのだ・・そうだ・・」と一計を案じた。
関連記事
その不調、実はストレスではなく神経のサインかも?闘争・逃走モードにとらわれた体が発する9つの兆候と、気づくためのヒントをやさしく解説します。
子どもに本物の芸術体験を――その第一歩は家庭から。日常の中で無理なく文化に触れられる8つのアイデアを通して、感性と好奇心を育てるヒントを紹介します。
ふとした笑いやユーモアが、気持ちを軽くし、人とのつながりを保つ助けになることがあります。ただし、その使い方には少し注意も必要なようです。
残り物は便利な一方で、保存や再加熱の仕方を誤ると食中毒の原因になることがあります。鶏肉、ご飯、缶詰など身近な食品ごとに、注意したい保存の基本を紹介します。
認知症予防は、特別なことより日々の積み重ねが大切です。手や指を使う習慣、適度な運動、食事、睡眠の見直しなど、脳の健康を守るために役立つ日常の工夫を紹介します。