【ハーブティーを楽しみましょう】(3):メリッサ

【大紀元日本4月2日】「のどが痛いの?じゃ、サルビアのお茶でうがいなさい」「眠れないの?じゃ、ホップと鹿の子草のお茶を入れてあげましょう」という風に、ドイツの家庭では小さな症状が出たらすぐに、常備してあるハーブティーが登場します。古くから伝わる薬草の文化が現代の生活にも活きているのです。薬草の権威、M.Pahlow氏のレシピーを参考にドイツのハーブティーをご紹介しましょう。 

メリッサ(Melissae Folium)

メリッサ(絵・前田純子)

今回はメリッサ、和名は「西洋はっか」です。メリッサの原産地は地中海東部で、野原に自生する多年草です。30~70cm位に育ち、たくましく分枝します。四角い茎に2枚ずつ葉を付け、7月~8月にかけて白い花をつけます。現在は、ヨーロッパ各地に分布していますが、ほとんどが庭や畑で栽培されているものです。家庭菜園に3本ほど植えておくと、1年分として十分なハーブが収穫できます。花が咲く前に、枝ごと採集し空気乾燥させて、葉の部分を使います。

〔適用〕

メリッサは爽やかな香りとミントの味があり、朝食や午後のティータイムにピッタリです。フレッシュな葉っぱ数枚に熱湯をそそいだお茶もすてきです。スパイスとしても、子牛、子羊、豚肉などの料理に使われ、サラダに混ぜてもおいしいです。

また、メリッサは幅広い症状に効き目があります。まず、リラックス効果:緊張やストレス、落ち着かないイライラなどを鎮静する働きがあります。過度の緊張やストレスによる睡眠障害には、メリッサ茶療法が効果的です。次に、胃腸障害:緊張やストレスから来る神経性胃腸障害にはもちろん、食欲がない、吐き気やむかつきがある場合などにも効果があります。そのほか、胆嚢と肝臓の強化、血液循環の改善、また、風邪の症状も軽減されます。

〔メリッサ茶療法〕

メリッサ茶さじ2杯に熱湯カップ1を注ぎ、フタをして10分蒸らした後、飲用します。このお茶を1日3回飲みますが、就寝前には、はちみつを加えて飲むと入眠効果が高まります。

〔うつ症状を伴う不眠症を改善するミックスティー〕

メリッサ 10

オトギリソウ 10

ホップ 5

上記の割合でミックスハーブを作り、茶さじ2に熱湯1カップを注ぎ、フタをして10分蒸らします。このお茶を1日2回(朝と昼)少しずつ数回に分けて飲んでください。仕事中に飲んでも、眠くなったり、集中力が低下する心配はありません。症状の改善には、規則的に約6週間続けて飲む必要があります。(ホップとオトギリソウは5月に掲載予定〕

〔有効成分〕

芳香油、苦味素、フラボングリコシド

(エリカ)