中国新疆少数民族政策失策、3月にも千人抗議

【大紀元日本4月5日】北京五輪を前にして、中国の各省・市での抗議衝突が相次いでいる。北京当局は4月2日に、新疆南部およびチベットの境界に接する和田市は、チベットの抗議事件発生した3月に、同様な抗議活動があったと明らかにした。抗議者の8割が女性。

ラジオ自由アジアの報道によると、新疆和田市は3月23日に千人近い抗議活動が発生し、抗議者の8割が女性だという。北京当局は大規模の鎮圧を行い、500人以上が拘束され、情報も全面的に封鎖されたという。

地元のウイグル族によると、今回の抗議活動は、地元にある著名の企業家兼慈善家が監獄で拷問され死亡したことが民衆の憤りを買ったことが原因だという。

海外ウイグル族人権保護団体の1つで、世界ウイグル人大会のスポークスマンのディリシャさんは、多くのウイグル族未婚少女は当局に、技術や貧困層を助けて生産力を高めて、貧困状態から抜け出すなどの名義で、各地工場へ強制的に送られ安価な労働力に充当させられていることを指摘し、一部の少女は売春までさせられたと明らかにした。ディリシャさんはこの理由から、今回の抗議者の殆どが女性であると説明した。

抗議者たちは中国当局に対して、拘束されたウイグル人に対する拷問を停止し、政治犯を釈放し、宗教の自由を求め、安価な労働力として強制的に連行された未婚女子たちを解放するよう求めた。

ディリシャさんは、中国当局はウイグル人の平和的抗議活動を「3つの勢力」として見なすことに対して強く反発していると強調した。3つの勢力とは、暴力恐怖勢力、民族分裂勢力、宗教過激勢力。

一方、長期にわたり中国少数民族政策に関心を寄せ続けた米在住の時事評論家・廖天_qi_氏は、このほど、少数民族の生活地区で抗議活動が頻発したことから、ある面からみれば、北京の現行の少数民族政策は失策であると裏づけたことを示した。

廖氏は、中国当局が打ち出した少数民族政策は表面上では良さそうに見えるが、実際は、言語、文化および宗教が長期にわたり軽蔑されていると少数民族が感じていると指摘した。

廖氏は、中国当局はこれまでに漢民族に対して、少数民族の生活地区への移民政策を進めたと同時に、少数民族からの反発も増え続けていると分析した。

(翻訳/編集・余靜)
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