【大紀元日本1月29日】6千人の従業員を抱える深セン東道物流公司(DDS)の支社がこのほど、相次いで倒産し、多くの失業者が未払いの賃金を求めて各地でデモを起している。25日には広州市東莞地区の従業員と郵送サービスの利用者合わせて数百人がデモ行進を行い、市政府前で賃金の支払いと郵便物の行方に対応するよう求めた。
最初は傍観の立場をとっていた市政府は、数時間後に職員を派遣し、DDS従業員の代表や利用者らと話し合った。
広州市労働局はメディアに対し、25日午前だけですでに200人あまりのDDS従業員が同局で労働仲裁の手続きを行ったと発表した。推定では、広州地区だけで未払い賃金の総額は800万元(約1億4百万円)に達しているという。
DDSの公式ウェブサイトはすでに閉鎖されており、同社が抱える未配達の郵便物は国家郵政局に委託されるという。また、利用者は25日から国家郵政局のウェブサイトで問い合わせ番号により郵便物を追跡できるようになった。広東省の郵政部門は対応グループを立ち上げ、深セン市、広州市、東莞市などの重点地区で配達処理を行っている。
公開された情報によると、DDSは現在、従業員に対する未払い賃金やその他負債の総計が1億元(約13億円)を超えており、同社の法人代表の郜偉(こうい)理事長は詐取の疑いで逮捕されている。深センにあるDDS本部は政府により閉鎖され、一部の上層幹部も警察に身柄を拘束されている。
DDSは1997年に設立。設立当初は自社車両もなく、わずか3人の職員で運営されていたが、10年後には従業員6千人と車両500台を抱えるまでに成長した。利用者は広東省の周辺地域に広く分布している。昨年2月には江蘇・浙江、上海、安徽に速達ネットワークを開通した。昨年11月末、江蘇・浙江支社が相次いで閉鎖され、12月には上海支社が移転している。
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