中南海の壁に抗議スローガン、妊婦の直訴者が拘束される

【大紀元日本4月14日】4月4日の清明節以来、北京に滞在する地方からの直訴者が相次いで北京の繁華街および中央政府機関の付近でチラシをばら撒き、壁に抗議スローガンをペンキで書き記し、人々の注目を集めた。 河北省承徳市出身の直訴者・趙春紅さんは妊婦であるが、7日午後、厳しい警備が敷かれている北京市「中南海(民衆の陳情を受付ける場所)」の壁に「河北の腐敗は汚職者を、秦皇島官民結託」のスローガンをペンキで書き記し、数千枚のチラシをばら撒いて政府関係者の腐敗を訴えたところ、警察に連行された。中共政権下、一般民衆が中国共産党政権のお膝元「中南海」の壁に抗議スローガンを書いたのは初めてであるようだ。

連行された後中南海付近の警察出張所に拘束された趙春紅さんに、電話取材することができた。「中南海の壁にスローガンを書き記したのは、今の政府の各部門関係者がそれぞれ嘘を付いていることを中央で訴え、腐敗している地方政府を知ってもらい重視するように呼び掛けた」と話したが、その後、電話が切られた。

趙さんに同行した直訴者李淑珍さんは同日午後8時に釈放されたが、李さんによると、趙春紅さんは依然拘束されたままであるという。警察が、趙春紅は社会秩序を撹乱しているため法的に裁かないといけないと脅かしたという。

(ビデオ)





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4月7日午後2時頃、妊婦で直訴者の趙春紅さんは中南海の外壁にペンキで抗議スローガンを書き記し、数千枚のチラシをばら撒いた



1年前から北京で直訴活動を続ける趙春紅さんは、直訴者の中の「百万長者」として知られている。趙さんは、河北省秦皇島の西溝銅鉱物に投資した主要株主だが、市国土資源局の幹部、県長、人民大会代表、政協主席などの有権者らが地元暴力団と組んで西溝銅鉱物の株を裏で所持し、株主に利益の配当を与えず、情報開示もせず、株主として全く関与させなかった。趙さんは地元の裁判所に対して株主の権利を再確認するよう求めたが、裁判所に株主の権利を認めない判決を言い渡され、趙さんは全ての財産を失った上、多くの負債を抱えてしまった。

裁判所が下した判決は、趙さんの人格を侮辱し誹謗中傷していることから、趙さんは精神的重圧を受け、裁判所で服毒自殺を図った。しかし、裁判所側は救急措置を施さなかっただけでなく、裁判所内の通路に手錠をかけたまま放置したという。気を失った趙さんが意識を取り戻したところ、自分は裁判所の通路に放置されたことを知り、怒りと悲しみが込み上がり手首を切り再度自殺を図った。最終的に一命を取りとめた趙さんはそれから直訴の日々を送ることになった。

中国の法律では、妊婦を拘束するのは禁止されているという。河南省の直訴者・李

河南省の直訴者李春霞さんが4月8日午前3時、河南省の北京駐在事務所の壁に抗議のスローガンをペンキで書き落とした。

春霞さんは、北京で陳情をするため、拘束されて地元に送還されないようにわざわざ陳情の期間中に妊娠した。妊娠七ヶ月の李さんは8日午前3時、河南省の北京駐在事務所の壁に抗議のスローガンをペンキで書き記したという。

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