死者175人 経済損失4千億円超 中国南部、大雨による水害が拡大

【大紀元日本6月22日】21日の中国民政省の発表によると、中国南部で13日から降り続いている豪雨による死者は175人、行方不明者は107人となった。被災者は2515万人に拡大し、経済損失は297億元(約4千億円)に上る。

被災地域は江西、福建、湖南、湖北、広東、四川、貴州、浙江の8省と重慶市、広西チワン族自治区で、171万人が自宅を離れ避難しているという。

被災状況が深刻な江西省内の6つの川で記録的な大洪水が発生し、信江、扶河で発生した洪水は50年に1度の規模だという。ほかにも省内の20の川が警戒水位を越えている。最も豪雨が激しかった江西省南昌では、20日午前8時までの24時間の雨量は329ミリに達した。

福建省では最大な川・閩江が18日に、30年1度と言われる大洪水の発生に続き、2度目の大洪水が発生している。省内の武夷山では19日から20日にかけて、326ミリの降水量を記録した。

4月まで干ばつが続いた貴州省や広西チワン族自治区でも、5月の暴雨に続いて6月も激しい降雨に見舞われた。19日までの統計によると、広西チワン族自治区では5月からの豪雨で既に79人が死亡し、6人が行方不明となっている。また、今回の豪雨でも一部のダムは貯水許容水位を超えたため、放流を始めたという。

水害の影響で被害の大きい福建、江西などの南部各省に向かう列車が相次いで運休となり、上海駅などでは数万人の足に影響が出ている。

また、中央気象台の20日朝の気象予報によると、13日から降り続いている雨は今後も激しくなると予想されており、被害は一層拡大すると見られている。

(翻訳編集・張YH)

水墨画のような景色で有名な桂林・漓江がはんらん/広西チワン族自治区(AFP)

道路も破壊される/江西省(AFP)

洪水で橋が破壊される/福建省(AFP)

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