【大紀元日本8月10日】尿蛋白、尿酸、尿糖、尿素など、「尿」と名の付く名詞は実に豊富だ。だが、これらが皆、尿に含まれるわけではなく、尿毒症と関係があるわけでもない。では、まず尿の簡単な基礎知識からご紹介しよう。
尿は、様々な成分から成り立っている。例えば、尿の色素のビリルビンや、その原料となるウロビリノーゲン。そしてカリウム、カルシウム、ナトリウムなどのミネラル。すなわち、体にとってもう不要になった物質である。
尿は、血液が腎臓を通過しながら生産される。人体の血液は約5リットルといわれているが、腎臓を通る血液は1日で何と1500リットル。つまり、血液がとめどなく腎臓を通過していく中で、血液がろ過されてゆき、最終的に膀胱に集まる。これが尿として一日約1500~2000㏄排出される。
このようにして、体の不要物質は尿を通じて外に出される。しかし、この腎臓にトラブルが起こると、不要物質が体内に残ってしまう。例えばクレアチニン、尿酸、尿素、窒素がきちんと排出されないのだ。これがいわゆる尿毒症である。
ちなみに、体にとって必要な物さえも尿として出されてしまう場合もある。これも腎臓のトラブルが原因だ。したがって、尿から血液、糖、蛋白などが検出されると腎臓の異常が疑われる。
ならば漢方では、この腎のトラブルにどう対処するのか?
漢方には、「腎は先天の気をつかさどり、脾は後天の気をつかさどる」という言い方がある。つまり、腎の異常は先天の気と切っても切り離せない。先天の気は人が生まれながらにして持っている気のことであり、それを補うのは難しい。そこで、まず後天の気(食べ物などから取る気)を補う。すなわち脾を補うのである。
腎を治療するのに、まず脾からケアをする。これは、陽気の不足という点からとらえたためである。漢方では単に臓器や器官を診るだけでなく、同時に体全体およびその周りの環境も含めたバランスを取り戻すことを重視するのだ。
詳しくは新唐人テレビ局の『漢方の世界』でご覧下さい。
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