エナジー・ドリンクが健康に与えるリスク=米研究

【大紀元日本4月30日】欧米で人気のエナジー・ドリンクカフェインなどを多量に含む清涼飲料水)に、米研究者らが警鐘を鳴らした。

マイアミ大学ミラー医学部(University of Miami Miller School of Medicine)のスティーブン・リプシュルツ(Steven Lipshultz)博士によると、エナジー・ドリンクにはカフェインやガラナなどの刺激物が含まれており、多量に飲用すると発作や動悸を引き起こし、死に至るケースもあるという。同博士は、「世界中でこれらの飲料を飲み続ける人々に副作用が出たという報告がある。発生率は低いが、一部の人たちについてはリスクが高く、小児科医が懸念している」とロイター通信に話した。

エナジー・ドリンクは米国の飲料業界で最も急成長している商品で、消費者の半分は子供と若者で占められている。代表的なものには「レッドブル」や「ロックスター」などがあり、日本でもコンビニなどで売られている。

成人のメンタルヘルスおよび薬物乱用問題に取り組むウェバー・ヒューマン・サービス(Weber Human Services)のコーディネーター、ポーラ・プライス氏(Paula Price)も、エナジー・ドリンクの危険性について指摘する。「ほとんどの人は、飲料に含まれているカフェインの量を知りません。商品は、『果汁入り、ビタミンBと朝鮮ニンジンを含む、パフォーマンスをアップさせる』などと書かれています」。プライス氏によると、一部のエナジー・ドリンクはコーラ9缶に相当し、ほとんどはガラナやハーブなどの興奮剤を含んでいるという。

米小児科栄養士学会(Pediatric Nutrition Practice Group)のダナ・ヴィッセルメイヤー(Dana Vieselmeyer)博士は、「子供や若者による栄養ドリンクの消費は危険なカフェインの消費量を超えています。これらの飲み物には添加物が含まれており、カフェインやその他の医薬品との組み合わせで引き起こされる未知の危険性があります」と医療サイトMedscape Medical Newsで指摘している。

リプシュルツ(Steven Lipshultz)博士らの論文は今年2月、医学誌Official Journal of the American Academy of Pediatricsに掲載された。

 (Cassie Ryan/翻訳編集・市村)
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