<赤龍解体記>(35)文化大革命徹底否定、太子党ら呼びかける

【大紀元日本10月10日】1976年は、中共の歴史における重要な転換点であった。9月9日に毛沢東が死去し、1カ月も経たないうちに、毛沢東が指定した後継者・華国鋒主席が軍隊と元老らに異動させされ、文化大革命の指導者であり将来に政治舞台で大いに活躍を期待されていた王洪文、張春橋、江青、姚文元という「四人組」を逮捕した。その後、中共は、数十万人を動員し天安門広場で「四人組打倒」を祝い、それで10年も続いた文化大革命が終わった。

今年は、「四人組」を逮捕し、文化大革命に終止符が付いてから35年を迎える。事件について、わざと回避している当局に引き換え、民間では積極的に、さかんに議論されている。「四人組」が倒されてから35年後の今年10月6日、多くの太子党と史学者ら200人ほどが北京で関係の集会を開いた。 

会議参加者の孫氏によると、葉剣英、李先念、胡耀邦ら中共の最も影響力のあった元長老たちの子女と史学者がこの集会に参加し、多数の参加者は華国鋒の貢献を肯定しつつ、文化大革命を徹底的に否定しようという要求を提出した。これは20年来、もっとも大規模の関連集会であるという。

同氏によると、参加者は身分にしてもその背景にしても、いずれも尋常ではない。たとえば、本会議は、葉剣英の家族と胡耀邦の息子・胡徳平氏の起案によって開かれたものであり、会議名は「四人組打倒35周年記念」とされた。

参加者の中で、華国鋒の息子、李先念の娘、張愛萍の息子、紀登奎の息子、蘇振華の娘、中共中央弁公室副主任李鑫の息子、汪東興の息子、馬文瑞の娘、趙行志の息子、彭沖と倪志福の後代などなどである。そして元総理周恩来の2人の秘書、高振普と季東も会議に参加した。

太子党と密接な関係を持つ、ある会議参加者によると、会議場である人が文化大革命のような方式で、現在の中国の問題を解決するとの提案もあったが、多くの人は、それは決していい方法ではないと否定し、「憲政、民主をもって民主と法治の軌道に乗らなければならない。しかも文化大革命は決して民主とは言えないし、劉少奇や彭徳懐らが倒されたのは、汚職や腐敗などのような問題ではなく、彼らは党内で排斥され、かつ党内の最高責任者から攻撃され踏みにじられたのだ」と主張する。

会議参加者で学者の呉稼祥氏は、本会議で討論された問題には三つの意義があると話す。1つは、文化大革命を否定すること。現在の中国で文化大革命を否定することは、容易なことではない。それだけに、本会議が開いたこと自体に、進歩的な意義がある。2つ目は、毛沢東を否定すること。しかも、江青は毛沢東の夫人であったし、彼女は一貫して毛沢東からの最高指示を掲げていた。3つ目は、如何なる政権でも、民心民意に従わなければ、いずれも打ち砕かれてしまうことを確認したことだ。

前述の孫氏によると、「四人組」が打倒されて35周年の今、政府は関連の会議や集会がないだけに、本会議は内外から非常に注目された。

中共の内部闘争は、建党以来やむことなくずっと続いている。35年前の「四人組打倒」を祝う集会が行われた今日、「新四人組」も誕生したそうである。それは、呉邦国、賈慶林、李長春、周永康という、中共中央政治常務委員会の江沢民派閥による結社である。彼らは、内政や外交において胡錦涛と温家宝を牽制し、とりわけ自由、民主、三権分立という世界で普遍的な価値観を徹底的に否定し、社会主義を固く堅持している。

「新四人組」の保守反動による中共党内の分裂と対立は次第に激しさを増しており、その行方が注目されている。

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