【大紀元日本9月6日】「何もいいことがない・・・」が口癖の皆さん。嘆く前に、やってみてはいかがですか?善の種をまくということを。それでこそ、果報が訪れるのです。
中国の明の時代、山東省青州に趙僖(ちょう・き)という誠実な人物がいた。私欲を持たず、正義を行う勇気があり、決して見返りを求めなかった。彼が地方の役人だったとき、知り合いの男が濡れ衣を着せられ投獄された。趙僖はその冤罪を晴らすために奔走し、男は無事に解放された。
男は感激し、お礼に自分の娘を妾として差し上げたいと申し出たが、趙僖は「とんでもない」と固辞し、何度言われても断り続けた。
趙僖は後に副大臣に任ぜられることとなった。その数年後、息子の趙秉忠(ちょう・へいちゅう)が科挙の試験に向け出立すると、道中、天から何度も声が聞こえてきた。「『とんでもない』が首席となるだろう」
試験では、「君主の統治と心態」について問われ、趙秉忠は次のように解答した。「天の理と調和する案はすぐに実行し、邪な願望は直ちに捨てなくてはならない。尭舜のような古代の名君は、徳によって民を導き、繁栄と平和をもたらしたのである」
果たして趙秉忠は25歳にして首席となった。後で聞いたところ、父親も昔、同じように天から不思議な声を聞いたことがあったという。
(翻訳編集・緒川)
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