【大紀元日本2月7日】身を切るようなこの冬一番の冷え込みとなった6日午後、神戸国際会館こくさいホールは中国古典舞踊の舞台を鑑賞する人たちの熱気に包まれていた。
1月29日に東京でスタートした神韻芸術団の2014日本公演はこの日、神戸で最終日を迎えた。今年の日本公演は東京と神戸の2都市だけということもあってか、広島からバス2台を連ねて訪れた人たちや、はるばる熊本から新幹線で鑑賞に来たという30人の団体もおり、今年で7回目となる神韻日本公演のすばらしさと熱烈なファンの存在をうかがわせる。
数千年の歴史を誇る中国古典舞踊は、難度の高い跳躍や宙返りを交え豊かな表現力を持つ舞踊と言われ、神韻芸術団のパフォーマンスはその点で定評がある。ダンスの経験があるという女性は、「高くジャンプしても着地したときにほとんど音がしない」技術の高さに驚き、「一糸乱れぬ」群舞のすばらしさに驚嘆したようであった。
神韻公演は、鍛え抜かれた技
中川さん夫妻(大紀元)
だけでなく、ハイテクを駆使した動くバックスクリーンも多くの観客を引きつけてやまない。親子三人で訪れたという中川さんも、お母さんと娘さんが口をそろえて「すごい」を連発し、「舞台の踊りとぴったり合っていて、引き込まれた」と、そのクオリティの高さにひとしきり感心していた。
神韻芸術団は、およそ5千年前に神から伝えられたと言われる伝統文化の復興を目指して2006年に海外在住の華人アーティストが中心となってニューヨークで設立された芸術団で、彼らの舞台には、神話をテーマにしたものから、中国の全盛期と言われる唐時代のもの、そして伝統的な修煉文化が否定された現代のものまで、中国の悠久の歴史絵巻を見せてくれる。
元繊維会社社員で、1998年から4年間中国江蘇省に滞在したことがあるという男性は、「中国の歴史を見ながらすべてのことを思い出していた。日本は中国から多くの歴史を受け継いで発展してきたので、その源を知って、日本の歴史もわかるような気がした」と感慨深げであった。
このように、伝統的な正統文化を取り戻そうとしているすばらしい
久保信彦さん(大紀元)
公演であるにもかかわらず、現在中国では上演できないという。これについて、今年3回目の鑑賞となるロータリークラブ元会長の久保信彦さんは、「こういうすばらしい踊りは中国本土も受け入れてくれて、中国から世界に発信していってほしい。中国政府が受け入れてくれて、そういう形で凱旋をしてすばらしい芸術を中国国民とともに作っていってほしい」と強く願う。
およそ2時間半の公演終了後、先の中国に4年間滞在したことがあるという男性に再度感想をうかがうと、「きれいでした。とにかくきれいでした」ということばが返ってきた。感動がその一言に凝縮されているようであった。
神韻芸術団は、7日に関西国際空港から次の公演地である韓国に出発した。
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