健康や長寿は主に食事によって左右されると考えられがちですが、下半身の筋力も重要な要素です。ここでは、臀部と脚の筋肉を鍛え、脚の機能低下を防ぎ、良好な可動性を維持するための4つのトレーニングをご紹介します。
20歳を過ぎると、筋肉量は通常、年間約1%ずつ減少していきます。筋肉が約1kg減るごとに、基礎代謝(何もしていなくても消費されるエネルギー量)は約50kcal低下します。特に股関節や脚の筋肉は影響を受けやすく、これらが萎縮するとケガのリスクが高まり、動きやすさにも支障が出てきます。身体活動が減ると、身体的・精神的な老化の進行も加速しやすくなります。そのため、下半身の筋力と可動性は、全身の機能を保ち、活動的な生活を続けるために欠かせません。
まず自分の脚力をチェック
トレーニングを始める前に、簡単な2つのテストで下半身の筋力とバランスを確認してみましょう。
立ち上がりテスト
床に座り、何にもつかまらず両足だけでそのまま立ち上がってみてください。その後、ゆっくりと再び座ります。安定して行える場合は、下半身の筋力と安定性が良好なサインです。ぐらついたり、しっかり立てなかったり、支えが必要な場合は、臀部や脚の筋肉を強化する必要があります。
片脚靴下テスト
立った状態で片足を持ち上げ、もう一方の脚でバランスを取りながら靴下を履いてみてください。バランスを保ちながら動作を完了できれば、下半身の筋力とバランスが良好です。難しいと感じる場合は、体幹や下半身の筋肉を鍛える必要があります。
テストの結果が思わしくなくても心配はいりません。筋肉や骨密度、神経系はトレーニングによって改善することができます。定期的に運動を行うことで、機能の低下を遅らせ、徐々に改善していくことが可能です。
臀部と脚を鍛える4つのエクササイズ
下半身の筋肉量を増やしたい場合、ウォーキングや早歩きだけでは不十分なことが多いです。特定の筋肉群に対する筋力トレーニングを行うことで、より効果的に筋肉の成長を促すことができます。
1. ハイニーランジ
太ももと臀部の両方を強化する動作です。
手順1: 足を肩幅に開いて立ち、腕は体の横に自然に下ろすか、腰に当てます。
手順2: 片足を大きく後ろに引いてランジの姿勢を取り、両膝が約90度になるまで体を下げます。後ろの膝は床につかない程度に近づけ、前の膝はつま先より前に出ないようにします。
手順3: 前足で地面を押して立ち上がり、後ろの脚を前方かつ上方へ振り上げ、膝を腰の高さまで持ち上げます。「後ろに引く→ランジ→膝を上げる」の動作を数回繰り返したら、反対の脚でも行いましょう。
2. グランプリエ
臀部、太もも、足首、アキレス腱(かかととふくらはぎをつなぐ腱)を鍛えます。
手順1: つま先をやや外側に向け、自然な「V字」の形で立ちます。足幅は肩幅の1.5〜2倍程度に開きます。背筋を伸ばし、体幹に力を入れます。必要に応じて壁や椅子の背もたれに手を添えても構いません。
手順2: 上半身を起こしたままスクワットのように体を下げ、太ももが床と平行になるのを目指します。安定したら、かかとを上げてつま先立ちになり、その後ゆっくりとかかとを下ろします。これを数回繰り返します。動作中は体をできるだけ安定させ、かかとだけが上下するように意識しましょう。
3. チェアピストルスクワット
日常の「座る・立つ」動作に近く、太ももと臀部を効果的に鍛えます。
手順1: 椅子の前方に浅く腰掛け、両足を床につけます。背もたれに頼らず、上半身をやや前に傾けます。
手順2: 片足を床から浮かせ、もう一方の脚だけで立ち上がり、ゆっくりと座り直します。左右の脚を交互に行い、常にバランスを保つようにしましょう。
4. 床からのピストルスクワット
体幹の安定性と、臀部・脚のコントロール力を高める運動です。
手順1: 仰向けに寝て、腕は体の横に自然に置きます。片膝を曲げ、もう一方の脚は伸ばしたままにします。
手順2: 体を丸めるようにして前方へ転がる勢いを使いながら、臀部の力で曲げた脚の足裏に立ち上がります。動作中、もう一方の脚は床につけないようにします。左右交互に行いましょう。
年齢を重ねるにつれて、強い脚と臀部は活動的で自立した生活を維持するための基盤となります。定期的な運動と的確な筋力トレーニングは、筋肉の減少を遅らせるだけでなく、可動性や活力、生活の質を維持する助けとなります。
運動は完璧である必要はありません。大切なのは、一歩ずつでも継続して体を動かすことです。
本記事はThe Epoch Times掲載の記事を、許可を得て転載したものです。
(翻訳編集 井田千景)
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