薬用植物 合歓木(ネムノキ)

夜になると向かい合う羽状の葉が閉じ合わさることから、「眠る木」または「寝る木」という意味で名付けられたネムノキ。中国では合歓樹(ごうかんじゅ)と呼ばれるマメ科の落葉高木で、梅雨の時期にはピンク色の穂状の花(雄しべの集合花)を樹上に咲かせます。この花を集めて乾燥させたものを合歓花(ごうかんか)と言い、漢方では不安や不眠を改善するための処方に配剤されます。樹皮にはサポニンやタンニンの他に、子宮収縮作用のある成分の含有も報告されており、樹皮を煎じて患部にあてる湿布療法には打撲による痛みを緩和する効果があります。

なお、「合歓」には「ともに喜び楽しむこと、男女が共寝すること」などの意味があります。

(吉本 悟)

▶ 続きを読む
関連記事
毎日見ている舌に、体からの重要なサインが隠れているかもしれません。色や形、舌苔から読み解く中医学の知恵と、現代研究が示す健康との関係をわかりやすく解説。
えのきは肺を潤し、鮭は脾と腎を補う。きのこで腸を整え、体の土台を支える冬の免疫養生レシピを紹介します。
冬は体がエネルギーを蓄える季節。肉を食べすぎて胃腸が疲れやすい今、酸味と甘味で肝と胃腸を整える「酢豚」が、消化不良やだるさの予防に役立ちます。
肺が弱りやすく、肝の高ぶりも出やすい季節。ほうれん草やもやし、肉を組み合わせた韓国式ビビンバで、気血の巡りを整え、体を内側からやさしく立て直します。
焼きみかんは、果肉の潤いと皮の温める力を合わせ、肺をやさしく整える伝統の食養生。のどの乾きや痰、長引く咳を和らげ、冬の体調管理に役立ちます。