紀元曙光(2016年1月27日)

台湾の総統選挙で、野党・民進党の蔡英文主席が当選した▼勝因は、民進党と蔡英文氏への肯定というより、中国共産党に寄りすぎた国民党と馬英九総統への否定だった▼蔡英文氏は、前回の総統選で馬英九総統に敗れた。「台湾はすでに主権独立国家」と主張したのが敗因だった。それを教訓に、今回は独立とも統一とも主張せず、「現状維持」を戦術とした▼台湾に今後、大陸と統一する歩み寄りがあるかは、中国情勢の変化次第だ。現状維持は両岸にとってもベストだが、時機が熟すれば事は自然に成就するはずだ。これも両岸の人民の宿願だ▼8年ぶりの政権交代で、台湾の民主主義制度はより一層の成熟と堂々たる進歩を見せた▼選挙前、習近平主席はあえて劣勢にある馬英九総統と会見した。その狙いは対等の姿勢を内外に示し、三歩先を見据えつつ一石を打ったのだろう。

▶ 続きを読む
関連記事
トランプ政権が敵対的政権の金融センターを標的に定めたことで、中国に対する米国の「戦略的曖昧さ」の時代は終焉を迎えた
トランプ政権が難航するCDC局長人事で指名したシュワルツ氏。巨大保険会社の幹部歴を持つ彼女は、コロナ禍の「負の遺産」を隠蔽するのか、それとも真相究明に動くのか。組織改革と利益相反の狭間で揺れる米公衆衛生の核心に迫る
ある冬の夜、一頭の牛の最期に立ち会った牧場主の告白。「効率」や「平等」という言葉では片付けられない、命を背負う責任と、過酷な現実に立ち向かう「男らしさ」の本質を紹介する
AIがもたらす「豊かさ」は、しばしばインフレを過去のものとし、貨幣さえ意味を失わせる未来像と結びつけて語られる。だが、その見方はあまりに楽観的だ。AIが供給力を押し上げても、価格も貨幣も、そして経済の摩擦も消えはしない
イランは反撃されることはないと過信し、代理勢力を通じた挑発を続けてきた。しかし、トランプとネタニヤフという「ルールを厭わない」指導者の登場が、その慢心を打ち砕く。軍事拠点を破壊され窮地に陥るイランの誤算を暴く