中国伝統文化百景(16)
理想の国作りと華胥氏の国に遊んだ話
帝王の位についた黄帝にとって、天下をいかに治め、世の中をいかにして天人合一の理想的な状態にさせることができるかなどが、最重要な課題になった。『列子』黄帝篇第二では、理想の国を作るために自省しつつ道を求める黄帝の逸話が記されている。
黄帝が帝王の位についてから十五年。天下の人民が己れを帝王として推戴していることを喜び、己の生命力を増進しようとして耳目の欲望を楽しませ、鼻や口で美香・美味を楽しんだ。しかし、そのためいよいよ、げっそりとして肌の色は黒ずみ、ぼんやりとして五官のはたらきや調子が狂ってしまった。かくて黄帝は、ふっとため息をつきながら、こう嘆いた。
「わたしの過ちは深刻だ。わが身一つを養おうとしても、その弊害はこのようにひどく、天下万物を治めようとしても、その弊害はこのようにひどい」
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