台湾彰化県の員林芸術文化センターで神韻公演が上演され、2公演とも満席となった(鄭順利撮影)
神韻

台湾ツアー、29公演連続で満席 彰化県知事「生涯で1番の舞台」

世界ツアー中の神韻世界芸術団は12日、台湾中部に位置する彰化県の員林芸術文化センターで2回の公演を終えた。チケットが入手困難になるなど人気を博した今回の公演には、彰化県の魏明谷県知事や員林市の超錦昆市長をはじめとする地方政府のトップや著名財界人が顔をそろえるなど、各界からの注目の高さがうかがえた。今年の台湾公演はいずれの会場も満席。今回の2公演で連続満席は29回を記録した。会場には、地元台湾中部はもとより他県や中国からも大勢のファンが駆け付け、会場を埋め尽くした。

幕が開いて観客が体験したものは、古代から連綿と伝わる中国5000年の神伝文化への、時空を超えた壮大な旅だった。巨大バックスクリーンに映し出された映像を背景に、オーケストラの演奏にのせてダンサーたちが織りなす繊細かつ大胆な舞踊。息もつかせぬクライマックスの連続には笑いあり涙あり、舞台が終わった瞬間には、満場から大喝采が沸き起こった。鳴りやまぬ拍手に2度のカーテンコールで応えた神韻芸術団に対し、台湾各界の著名人から数々の感想が寄せられた。

「見るもの聴くものすべてに魅了された」

神韻の舞台を初めて鑑賞したという彰化県の魏明谷県知事は「これまで見てきた芸術団体のステージの中で一番素晴らしいものだった」と、その芸術性の高さを手放しで絶賛した。「全ての演目には何かしらのテーマがあり、どれも生き生きとした躍動感にあふれています。ダンサーの踊りとバックスクリーンが一体化した演出を見たのは生まれて初めてでした。見終わったばかりなのにまた見たくなり、現実に戻りたくなくなります。ここには一流のダンサーがそろっていますから、見ていない人は本当に損だと思いますよ。見た人は、どうかたくさんの人たちに宣伝してください」

世界のトップクラスと称される神韻のステージが観客の心を強く揺さぶるのは、日々の練習で培われたハイレベルな技術や、それに裏付けられた芸術性だけではないようだ。魏県知事は、人々が神韻の舞台に触れることによって心の成長が得られるはずだと力をこめる。「神韻を鑑賞することで、見る人の文化的素養が高まると同時に、私たち一人ひとりの気概も高まり、社会によりよい調和をもたらすことができると思います。国民の人間性をさらに高めるための大きな助けとなってくれることでしょう」

員林市の張錦昆市長は「神韻の公演を迎えたことで、それをよい手本として員林市の音楽や舞踊といった芸術レベルが著しく向上すると思います。また、この機会に多彩な人材の発掘と育成に力を注げればと思いますね」と語った。市民が神韻の舞台に触発されれば、道徳意識も向上すると考えているという。

台湾の米穀会社、金墩粮坊の社長で、台中市中央ライオンズクラブ第二副会長の沈永志氏は、神韻の表現する神伝文化に深い感銘を覚えたと語った。「神仏が苦しみ惑う人間を救ってくださるというくだりに心を揺さぶられました。人の世は常ならざるもの。いかにしてそれに対処するかを啓発されました」

「見るもの聴くものすべてに魅了されました」と語ったのは台湾国会議員の陳素月氏。政治に携わる陳氏は、歌の一節「慈悲是神的天性(慈悲は神の天性)」に特に深い感銘を受けたという。「国民に奉仕する立場にあるものは、慈悲の心を常に抱いておかなければなりません」

 「天国に行ったような気分」

「劇場へなど、長いこと足を運んでいなかったよ」と満面の笑みで語ったのは86歳の高齢にして今なお製薬会社、中美兄妹製薬の社長を務める林滄洲氏。「ダンサーたちは仙女のように美しかった。天国に行ったような気分だったよ」

「世界中のどこに出しても引けを取らない素晴らしいステージでした。百聞は一見に如かずとはこのことで、(神韻は)まさに台湾の光、中国の光、アジアの光です!」。台中民間組織に勤務する男性は興奮冷めやらぬ様子でこう語った。神韻の芸術監督の豊かな才能に感服しており、常人とは比べようもない広い視野をもって、過去から現在、そして未来までも俯瞰した壮大な舞台を造り上げていることに心からの敬意を抱いているという。

 「中国の悠久の歴史が現代によみがえった」

東盟生物能力源科技公司の社長・陳金榜氏は初めて神韻のステージを鑑賞した印象をこう語った。「中国伝統文化の美しさや優雅さを堪能できました。舞台演出にちりばめられた中国独特のエッセンスが、芸術を通して生き生きと表現されていました。中国の悠久の歴史が生んだ数々の物語が、現代によみがえっていたのです」

南山人寿保険有限会社の林文卿氏は、従業員19人を連れて来場した。日ごろの働きをねぎらうためだという。「神韻の舞台からは、なにか目に見えない力が伝わってきて、それが見るものを楽しませ、心地よくさせ、感動させるのです」。また、神韻によって自らにもたらされた人生の悟りについても語った。「私は人生を大切にして、公共の利益のために尽くしますよ」

 台湾ツアー最後の地、桃園、そして日本へ

台湾の聴衆を魅了し続ける神韻世界芸術団。4月14日から16日まで、台湾最後の公演会場となる桃園で5回の公演を行う。

19日からは日本公演が開幕。主催者の古典芸術振興会によると、24日の新国立劇場での東京公演はすでに完売となっており、東京、名古屋、尼崎公演のSS席、S席は残席わずかだという。

日本公演は4月19日から26日まで、愛知県芸術劇場尼崎市総合文化センター東京の新国立劇場で計8公演が行われる予定。

(翻訳編集・桜井信一)

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