暗殺未遂事件頻発 習近平国家主席に歴代最高の護衛態勢

中国共産党第18回大会後、党内の反腐敗を主導する習近平氏や王岐山氏に対する暗殺未遂の伝聞が度々伝わってくる。北京の情報筋によると、現在習近平氏の護衛態勢は歴代最高指導者の中でも最高レベルだそうだ。

博聞社3月7日付けの報道によると、習氏の現在の護衛態勢は歴代最高指導者の中でも最も厳重であり、外出するときの護衛は通常の政治局常任委員の最高レベル「第一級態勢」を遥かに超えている。毛沢東はかつて陸軍のみの中央警備団が付いただけだが、習氏が外出時の警備に関わっているのは、武装警察や陸軍特殊部隊、空軍、ミサイル部隊、時には海軍にまで及ぶ。この異常な警備態勢が、共産党内部で習氏の政策に抵抗する勢力がうごめいていることを反映している、と報道は分析した。

また香港メディア「争鳴」2016年3月号の報道によると、習近平当局はすでに指導部の要人が不慮な事故により職務を遂行できなくなる4つのケースを想定して、緊急対策方案を制定した。これは習陣営の反腐敗の決意と反対勢力の抵抗の激しさを如実に反映し、両陣営の決戦もいよいよ近づいていると見られている。

 頻発する暗殺未遂事件

2012年の共産党第18回大会以降、高層部要人の日程などに関する最高機密の情報漏えいが原因で、習氏や王氏はたびたび暗殺の危険にさらされた。そのほとんどは計画的な犯行とされているが、未だに捜査中のものも多くあるという。

香港メディアによると、習近平陣営と江沢民派の衝突が激しさを増す中、犯した罪の清算から逃れるため江沢民派は必死に抵抗し、習氏や王氏の暗殺をも繰り返し試みたという。習氏はこれまで少なくとも6回の暗殺未遂に遭っており、いずれも内部関係者による犯行であることが判明している。

香港「東方日報」2013年12月の報道によると、江沢民派の大物で当時の中央政法委員会の書記長である周永康が、2012年8月に少なくとも二回は習氏の暗殺を計画し、一回は北戴河の会議室に時限爆弾をセットした、もう一回は軍301病院で健診を受ける習氏に毒を注射しようとしたという。消息筋によると、暗殺計画を実行したのは、周永康の側近で警備担当の談紅である。談は2013年12月1日に逮捕され、周永康は現在汚職等の罪で無期懲役に処されている。

一方、王岐山氏に対する暗殺未遂は少なくとも12件以上発生しているという。

(翻訳編集・文亮/単馨)

 

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