老人福祉施設で死亡者が続出 エアコンの禁止が原因か=中国江蘇省
中国江蘇省の国営老人福祉施設で、先週の猛暑により6人の死亡者を出したことが明らかになった。ネットメディアの報道によると、この施設に住む高齢者らはエアコンの使用が禁じられていた。
中国の国営通信社、中国新聞社は、この件を調査した常州市金壇区政府が7月29日に発表した調査状況によって、死亡した高齢者6人の死因はいずれも一般的な疾患で、施設によるエアコンの使用制限はなかったことが明らかになったと報じている。
だがその一方で、ネットメディア現代快報の記者は同施設を訪れた際、40部屋のうちエアコンをつけていたのはわずか4部屋で、多くの部屋ではエアコンのプラグすら入っていなかったことを確認している。
現地保健所は、日中の最高気温が40度にも達している連日の熱波に対し警告を出しているが、施設の高齢者は取材に対し、エアコンの使用を止められていることと、この施設の規定により、室内に2人以上いなければエアコンをつけられないことを明かした。
この事件は中国社会に大きな憤りをもたらした一方で、身寄りのいない老人が増え続けていることを憂慮する声も挙がっている。
中国では高齢者は通常その子供に生計を頼っているが、国策として35年間実行された一人っ子政策のため、事故や病気で唯一の子供を失い身寄りのいない高齢者、いわゆる「失独老人」は数百万人に達しており、彼らの孤独や喪失に対する国からの支援措置が行き届いていないという現状がある。
(翻訳編集・島津彰浩)
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