梁振英・香港特区長官 再選を断念
梁振英・香港特区長官は9日午後に記者会見を開き、家庭の問題により次期長官選挙には出馬しないことを表明した。香港の民主派政党は喜びを示しつつ、引き続き香港人の権利を守っていくと語った。
梁振英長官の娘・梁斉昕氏がすでに一か月入院しているという。梁長官は会見で、家庭と社会との間で「責任ある」選択をしなければならないと話した。もし長官選挙に出馬すると選挙期間中に家族を「耐え難い圧力」にさらすこととなり、考慮の末に続投を放棄したという。
香港民主党が11月10日から26日までに行った世論調査によると、梁振英氏の続投を支持しない回答は69%に上り、続投に肯定的な意見はたった19%だった。もし梁氏が続投した場合を考えて、60%の回答者は香港の行き先を不安視し、10%は悲観的だと回答、楽観視すると答えた人は7%だった。
関連記事
【大紀元日本6月19日】中国政府が支持する香港行政長官選挙の制度改革法案は18日の香港議会で否決されたが、採決直前に親中派議員が集団退場し、採決に参加しなかったことが話題を呼び、「アクシデントだ」と主
【大紀元日本6月22日】編集者注:1989年の学生民主化運動「六四天安門事件」から今日まで、中国では一連の重大事件が発生し、未曽有の変化が起きた。しかも、それは引き続き、中国、ひいては全世界に長期でか
香港の民主化を求めた昨年の大規模デモ「雨傘運動」から1年たつ。9月28日、運動の拠点となった政府本部庁舎前に、数千人の香港市民が集まり、一周年記念集会を開催した。参加者は昨年同様、シンボルであった黄色い傘を並べたり、「真の普通選挙」「全国民が圧政に反対」と書かれたメッセージボードを掲げた。
9月初め中国杭州市で開催される主要20カ国・地域首脳会議(G20)における、日本の安倍晋三首相と中国の習近平国家主席との首脳会談を前に、両政府高官がこのほど交流を強化したため、尖閣諸島(中国名釣魚島)問題などで緊迫した日中関係に改善の兆しが見られている。香港メディアはこうした動きの背景に、中国側がG20開催成功を、日本側は外交成果の強調を目的にしたもので、長期的な関係改善にはつながらないだろうと報じた。
9月4日に行われた香港立法会(議会)選挙は5日早朝にすべての開票作業を終え、民主派は全議席70のうちの29を獲得した。民主派の議席数が全体の3分の1を超えたため、今後行政長官選挙改革案など中国当局の意向に沿い、当局に有利な重要議案の立法に対する否決権を確保することができた。今回の選挙結果は中国共産党による言論の自由、高度な自治への過剰干渉に反発する香港市民の民意を現した。
9月4日の香港立法議会選挙を終えて、自由党の周永勤氏と、無所属で“本土派”(注)の朱凱迪(エディー・チュー)氏はそれぞれ選挙の前後に、脅迫や尾行などの圧力を受けていたことを記者会見で明かした。中国共産党は、本土と同じように、脅しにより香港政府を操作しようとしている。
香港民主派団体「民間人権陣線」が11月6日に、民主派議員が宣誓問題で中国当局の介入と干渉を抗議するデモを主催し、民主派議員や市民などの約1万人以上が参加した。しかし、途中で一部の抗議者が事前申請のデモ行進ルートから離れ、香港の中国政府機関である「中央人民政府駐香港特別行政区連絡弁公室」(中連弁)に向かい、中連弁の張暁明・主任に直接抗議を行おうとしたところ、それを阻止しようとする警察当局と激しく衝突した。
9月に香港立法会(議会)に当選した議員2人が、10月12日の就任宣誓で英語で書かれた「香港は中国ではない」との幕を揚げた問題で、中国全国人民代表大会(全人代、国会にあたる)常務委員会は7日、両議員の資格剥奪を示唆した。