大紀元評論員・謝天奇
江派最大の「金庫番」拘束から見る 習政権の「打倒江派」策
江沢民派の主要メンバーの親族と深い関わりを持ち、「金庫番」を担ってきたとされる中国本土の実業家・肖建華氏。伝えられるところによると、肖氏は1月27日夜、香港から中国本土へ連れ戻され、北京で調査されているという。大紀元コラムニストの謝天奇氏は、習政権による今回の動きは、少なくとも「十九大までに江派の常委を失脚」「金融業界での粛正を強化、江派の『経済クーデター』阻止」「香港情勢を有利に動かす」など3つの狙いがあると分析している。
伝えられるところによると、肖建華には、江派の多くの主要メンバーの親族と親交がある。例えば、曽慶紅の息子・曽偉を始め、前中央銀行頭取である載相龍の娘婿・車峰、梁光烈前国防部長(国防大臣)の息子・梁軍、2015年に失脚した周永康の息子・周浜、賈慶林の娘婿・李伯潭など。
肖が絡んだ最も知られる政商結託の例は、07年、曽偉が、資産価値738億元(1兆2,108億円)の山東省最大の国営企業「魯能集団」を、わずか30億元(約492億円)で買収した一件。肖はその出資者だったとされる。
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