2月中旬、米国ニューメキシコ州で開かれた2017年米国トラック&フィールドマスターズ室内選手権大会(USA Track & Field masters indoor championships)の60m走で、99歳のチャンピオンが誕生しました。彼は7歳年下のライバルを退け、話題になりました。
90歳以上クラスの参加者は2人だけ。レース前半は92歳のディクソン・ヘムフィル(Dixon Hemphill)さんがリードしていましたが、徐々に追い上げてきた99歳のオルビル・ロジャース(Orville Rogers)さんが、わずか0.05秒の差で勝利しました。最後まで前傾姿勢を保ち続けたのが功を奏したようです。
ランナーズの専門サイト(Runner’s world)によると、優勝したロジャースさんは数年前から、出場するすべてのレースで優勝するというイメージトレーニングを受けてきました。50歳から走ることを始めた彼は、この十年間で3000m走を含む、計13項目でスーパー高齢者クラスの世界記録を作りました。
一方、ヘムフィルさんは、大学時代に棒高跳び、走高跳び、円盤投げの選手で、彼も50歳からレースを始めました。1999年、彼はバイク事故を起こして選手生命を絶たれる寸前でしたが、奇跡的に回復。2008年に臀部を手術し、昨年には膀胱感染症を患ったため、トレーニングを少し緩めてしまったといいます。今回のレースに敗れ、自分のトレーニングの甘さを思い知らされたとワシントン・ポスト紙に語りました。
口コミ動画を見た人たちからは、ヘムフィルさんのFacebookにたくさんのメッセージが届きました。ヘムフィルさんは電話取材に対して、「こんなに注目されるとは思わなかった。励ましのコメントを沢山いただいた」と話し、「ロジャースさんが勝ってよかった。7つも年下の相手に勝ったからこそニュースになるわけですから」とコメントしました。
(動画)
(翻訳編集・豊山)
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