「この世は学校のようなもの」 魂の旅
人間の魂は、輪廻している―仏教が広く根付いた日本では、昔から馴染みのある思想だ。一方、アメリカでは患者の意識を催眠術で彼が生まれる前の時間に逆戻りさせ、輪廻転生の謎を解こうとする科学者がいる。
アメリカのロサンゼルスを拠点として活躍するマイケル・ニュートン氏(Michael Newton)は、ヒプノセラピスト(催眠療法士)として、前世や死後の世界を語る多くの患者を診察した。彼はルエリン(LLEWELLYN)というスピリチュアル系ウェブサイトで、「輪廻転生はある」と伝えている。
彼が診察した患者の言葉によると、地球はいわば魂にとって学校のような所。自然災害や人的災害により時にカオスな状態に見えるが、障害を乗り越え、魂として成長するには絶交の場所だ。通常の覚醒している状態では悟ることができないが、催眠療法によって超意識の状態になった人には、それが分かる。彼らによれば、ここでの人生には目的があり、すべて計画通りに、順序良く進んでいる。催眠療法によって人生の意味を理解した患者たちの心は安定し、障害に立ち向かう強さを得るとニュートン氏は述べている。
また、ニュートン氏によると、輪廻転生の仕組みには「因果応報」の法則が働いている。多くの場合、過去の世で受けた感情的、あるいは身体的な痛みは、今生にも引き継がれる。今生の悩みは、過去の世に原因があるかもしれず、現状はまさに過去の自らの行いによって生成されたのである。
一方、輪廻転生の話に欠かせないのがソウル・メイトの存在だ。過去に因縁のある人が自分の近辺に生まれ変わってくるが、それは多くの場合、過去の世での「カルマ」が関わっている。時に、人間の脳は「この人は本当に私に合っているのか?」と迷わせたりするとニュートン氏は言う。ソウル・メイトとは因縁関係があるため二人は必ず出会うことになるが、二人が本当に一緒になるかどうかは、それぞれの自由意志に任されているという。
催眠療法で前世、あるいは生を受ける前にいた世界を垣間見た人に共通するのは、死に対する恐怖がなくなるということ。彼らを苦しめていた悩みは消え、人生や将来に対する考え方が変わり、心に平安がもたらされるとニュートン氏は伝えている。
(翻訳編集・郭丹丹)