朝鮮半島

日本政府、在韓の邦人6万人の避難を用意

日本の国家安全保障会議(NSC)は、朝鮮半島の有事には韓国に滞在する約6万人の邦人を避難させる方法を協議した。政府関係者が匿名でロイター通信に明かした。

北朝鮮当局は、第6次核実験を実施する可能性があるとの見通しの中で、米国が原子力空母が率いる艦隊が朝鮮半島に接近することを非難している。

韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)長官は14日、実験の実施される日は15日の金日成の誕生日や25日の85周年建軍節などではないかと述べた。

日本は民間の船舶や飛行機のほか、韓国政府が合意すれば、避難を支援するために軍用機や軍艦を使用できる。

伝えられるところによると、日本NSCは13日の会合で、有事の際に北朝鮮からのスパイや当局関係者が難民にまぎれて流入することについて、どのように対処するかを議論したとされる。

アサド政権が化学兵器を使用したとの疑いが強まる中、米海軍は先週、シリアの飛行場をトーマホーク・ミサイル59発を発射した。さらに13日には、アフガニスタン東部にある過激派組織「イスラム国(IS)」が交通拠点とするトンネルネットワークに、「全ての爆弾の母」と呼ばれる大規模爆弾を実践で初めて使用。

立て続けに行われるトランプ政権の軍事力の行使は、金正恩政権へのメッセージにも見て取れる。トランプ氏は自身のツイッターで13日朝、「中国が北朝鮮に対応するよう確信している」と、習近平氏への北朝鮮への対応を促すツイートと同時に「もししないのならば、米国と同盟国がやる」と付け加えた。その行動は対話か、軍事行動かは不明。

北朝鮮当局は最近、日本海に向けたミサイル実験や、第6次核実験の示唆、米国とその同盟国に対して「臨戦態勢」へのアピールを強めている。14日、AP通信の取材に答えた北朝鮮政府外務次官は「最高指導部が判断した時、いつでも核実験を行うことができる」と答えた。

米国は、「戦略的忍耐」という政策は終わったと警告している。13日の大規模爆弾は、地下20メートルのコンクリで固めた施設でさえ破壊できるとされ、地下核実験施設を備える北朝鮮への脅威になりうる。

 元自衛官の自民党・佐藤正久参議院議員は14日までにネットメディア・ホウドウキョクの取材に応え、朝鮮半島の有事の際は「数十万人の人が日本に避難してくることも考えられる」「在韓外国人を守る責任は韓国政府にあるが、対応しきれない場合、要請を受けた米軍や自衛隊が参加するケースは想定される」と述べた。

(翻訳編集・佐渡 道世)

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