気さくなオランダ国王は21年間も民間機のパイロットを務めた。2014年、王宮のバルコニーから手を振るウィリアム王と王妃(Getty Images)

空を舞う王様、オランダ国王 21年間も民間機パイロット

「本日はご搭乗ありがとうございます。当機は○○上空を通過中…」オランダ航空(KLM)を使う乗客は、もしかしたら聞き覚えのある操縦席からのアナウンスの声で気づくかもしれない。天気状況や飛行時間を伝えるそのパイロットは、オランダの国王だということ。

ウィレム・アレクサンダー国王(50)はここ21年間、オランダ航空(KLM)の通勤線フォッカー70(Fokker70)のゲスト・パイロットとして飛行していた秘密をついオランダ紙「De Telegraaf」に明かした。5月17日付の同紙では、フォッカー70は段階的に廃止されるため、国王はボーイング737操縦の再訓練を受けること、これまでは月に2回、旅客機を操縦していたことをも明らかにした。

「飛行機、乗客、クルーたちに対して責任を負わなければならないので、地上の問題を空まで持ち込んではならないのです」と乗務時の心構えなどを説明した。 

一方、3人の子どもの父親として、また1700万の人口を持つオランダの国王として、飛行をしている時が一番リラックスできる時だと話した。

「米同時多発テロ『9・11』まで、操縦席は開放されていました。私が操縦席に座っていることに驚く乗客もいましたが、セキュリティーが厳しくなってから知る人は少ないです」「実際に、KLMのユニフォームでアムステルダム・スキポール空港内を歩いていても、ほとんど誰にも認知されません」と付け加えたアレクサンダー国王は、自分の存在がバレてしまうことに全く気にしない様子だ。

(翻訳編集・豊山)

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