夫と死別した女性「お腹に赤ちゃんがいる」という娘の言葉に感激
お腹に宿る命は、天の導きによるものでしょうか。
アメリカ・ルイジアナ州に住むマシュー・ジェラルドさん(Matthew Gerald) が銃に撃たれて亡くなったのは昨年7月。警察官ばかりを狙ったガンマンから狙撃され、同僚二人と共に殉職しました。
娘二人と共に残された妻のデチア(Dechia)さんは、悲嘆に暮れていました。お葬式の準備をしていると、9歳のドセリンちゃん(Dawclyn)が不思議なことを言い出しました。
「ママは、なぜ機嫌が悪いの?お腹に赤ちゃんがいるのに」
マシューさんが亡くなる前日、確かに夫婦でもう一人子供がほしいという会話をしていました。しかし、その時は、この憎しみに満ちた世界に子供を産み落とすことに、抵抗を感じていたとデチアさんは振り返ります。
「静かに!そんなこと言っちゃダメよ」と、娘の言葉に取り合わなかったデチアさん。ところが数日後、今度は妹のフィンレイちゃん(Fynleigh)も同じことを言いました。男の赤ちゃんがお腹にいると、イエス様が教えてくれたと言うのです。
不思議な予感に包まれたデチアさんが検査してみると、結果は陽性。意外な出来事に驚喜しましたが、同時に不安も覚えました。これからどうやって一人で育てていけるでしょうか?プレッシャーに押しつぶされそうになったデチアさん。しかし、考えれば考えるほど、目に見えない何かが見守ってくれているように感じました。
「赤ちゃんは、夫が残してくれた最高のプレゼント。赤ちゃんよりも素晴らしいギフトはないし、神様からの贈り物だと思っています」
今年3月、無事に男の子を出産したデチアさん。生まれたばかりの赤ちゃんは、デチアさんのネックレスにぶら下がった指輪(マシューさんの形見)をしっかりと握りしめました。
今は、悩みも不安もないというデチアさん。「彼が今、ここにいるのを感じています。彼はこの瞬間、私たちと共にいるのです」とデチアさんは話しています。
(郭丹丹)