脳外科医のリー・ボウノさん(左)と彼を勇気づけた教師のアルバート・サイドレキさん(スクリーンショット/大紀元合成)
教え子との再会

感涙した中学校教師、そのわけは?

学校の先生や両親、友人の言葉が、人生に大きな影響を与えたことはありませんか?米ニュージャージー州の中学校に通う13歳の生徒が、先生の言葉に励まされ、成人してから脳外科医になった話があります。

メモリアル・ミドルスクール(Memorial Middle School)で科学を教えているアルバート・サイドレキ(Albert Siedlecki)さんは、ある日、思いがけない一本の電話を受けました。電話をかけてきたのは、外科医のリー・ボウノ(Lee Bouno)さん。サイドレキさんが数十年前に教えた生徒でした。

ボウノさんによると、彼は非常に難しいガン切除の手術を引き受け、無事に成功させたばかりでした。患者は裁判官で、ボウノさんの手腕に感謝を示し、それと同時に「あなたが外科医になる道を示してくれた方に、感謝してください」と言われたとのこと。彼は患者の勧め通りに、感謝を述べることにしました。つまり、彼に外科医になるきっかけを与えたのは、ほかでもない教師のサイドレキさんだったのです。

(スクリーンショット)

ボウノさんが中学生の時、解剖の授業で取り出したカエルの脳と脊髄を見たサイドレキさんは、「これまで見たものの中で最高の傑作だ。君は外科医が必要とされる器用さを持ち合わせている」「頭がいいし、脳外科の医師になれるよ」と声をかけました。当時、将来何になりたいのかなど全く考えていなかったボウノさんは、その言葉に励まされて、脳外科医になることを決意しました。「先生の言葉がなければ、脳外科医にならなかったかも知れません」とボウノさんは話しています。

その後、母校を訪れたボウノさん。サイドレキさんは、ボウノさんがカエルの解剖で取りだした標本を試験管に入れ、ずっと実験室に保存していました。ボウノさんは、「僕にとっては、最高のプレゼントです」「先生の言葉に、勇気づけられました」と話しています。

カエルの解剖の実験の時に取り出した標本。25年間、実験室に保管していた(スクリーンショット)

一方、生徒たちから「ミスター・サイ(サイエンスと掛け合わせている)」と呼ばれ、親しまれているサイドレキさんは、常に生徒たちに、自ら実践すること、チャレンジすることを教えています。彼は教え子から数十年ぶりに感謝の電話を受けたことについて、感無量だと話しています。

(翻訳編集・豊山)

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